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片付く家の各論(ダイニング・リビング編)

今日のテーマは片付く家についてです。前回は玄関について解説をしました。今回はダイニング・リビング編になります。

▼片付く家の各論(玄関編)
https://www.m-athome.co.jp/movie/katazuku_ie_genkan

ダイニングとリビングというのは、家の中でも特に散らかりが目立つ場所ですよね。普段からスッキリした状態を無理なくキープできると、家事ストレスの度合いはかなり違ってきます。

前提の話をします。リビングを美しく保つ最大のポイントは、実はダイニングになります。ダイニングの機能を把握・整理して上手に設計されると、自ずとリビングは片付きます。ですので、まずはダイニングは一体どういう用途を持ってるかを確認していきますね。

一番最初に挙げるダイニングの機能は団らんです。家族で食事をしたり、3時のおやつを食べたり、みんなでお茶したりしますよね。

2つ目が作業場としての機能です。
僕ら夫婦の話をすると、例えば休みの日に一緒にお好み焼きでもしようかと言って、2人で準備することがあります。妻はキッチンで食材を切っているとしたら、僕は粉をボウルで混ぜるのをダイニングでしています。
お客様の話ではお子さんと一緒にダイニングでクッキーをこねる、ということもありました。僕もそばを打ったりするので、こういったときの作業場はダイニングになることが多いです。

人によっては洗濯の仕分けをダイニングでされる方もいますよね。僕の妻はアイロンがけをダイニングでしています。裁縫をしたり手紙を書いたり、お化粧もダイニングでするという方いらっしゃるはずです。(お化粧を“作業”と表現するかどうかは人それぞれだと思いますが、一旦挙げておきます。)

3つ目がリビング学習機能。
近年は子ども部屋で勉強させるより、親御さんがキッチンで夜ごはんの準備をしているそばで、お子さんに声を掛けながら勉強させるということが多いです。
今は何歳になっても勉強しようというような時代なので、大人が勉強するのもダイニングでということが結構あると思います。

ダイニングには、この3つの用途があるという前提で計画を立てたほうがいいです。そのことをわかった上でダイニングを上手く設計できれば、リビングの設計もスムーズに進みます。

リビングにも当然、収納はあった方がいいですよね。その時に1つ頭に置いてほしいことがあります。「リビングの収納というのは重心が低い」ということです。

ダイニングテーブルと比べると、リビングに置くテーブルやソファって重心が低いですよね。寝転んだりゴロゴロしたりしますし、カウチみたいなものがあれば、重心が低くなるのは当たり前だと思います。

そうすると、収納も重心が低くないと使い勝手は悪くなってしまいます。物が出しっぱなしになりがちです。

なので、ダイニングの3つの機能と合わせてリビングは重心が低いということ、それに合わせた立ち振る舞いがあるということも頭に置きながら計画していただく必要があると思います。

となると、次のステップは現状把握になります。今どんな暮らしをされていますか?
例えば食事なら、家で食事をする回数とか時間帯とか、家族みんなでたべるのか各々が済ませるのか、いろいろなパターンがあると思います。

子どもたちは18時頃に食べるけど、お父さんは21時にならないと帰ってこないから、それ以降の時間になるとか、家族の人数とか来客の度合いもありますよね。
近所のママ友がよく来るとか、近くにおじいちゃん・おばあちゃんが住んでいるとなると、また状況が変わってきます。

あとはテーブルコーディネートが好きな方もいらっしゃいますよね。
ダイニングテーブルにテーブルクロスを敷いたりして、レストランみたいな雰囲気にされる美意識の高い方だとまた設え方が変わってくると思います。

次に考えるのが子育ての環境です。
リビング学習を考えられているのであれば、子どものテキストとかプリントとか文具とか、さらにランドセルとか通学用の物もダイニングに置きたくなると思います。

奥様のお仕事についても、設計する側は聞いておかなくてはいけないです。
最近はリモートワークも当たり前になってきているので、ちょっとした作業ができるようなデスクが欲しいということもあります。あとはお化粧するときに使える場所がダイニングに必要かどうかも分かっておいたほうがいいですね。

あわせてサプリを飲んでるかも意外と重要なポイントになります。僕も歳を取ってきまして50代を過ぎた頃からまめにサプリを飲むようになりました。日本製のサプリは小さい瓶が多いんですが、外国製のものだと容器が結構ゴツくて、並べたときにスペースが必要になります。なので、これも事前に分かっておいたほうがいいです。

その次に聞いておきたいのが趣味です。
僕の友人にも魚をでかい水槽に飼ってる某工務店の社長がいます。鑑賞魚とか亀とかハムスターとかを飼っている人もいますし、フィギュアを並べたい人もいます。僕だったら譲れないのがお酒の置き場所。素敵なボトルのウイスキーや焼酎とかはダイニングに置きたくなります。

フィギュアとかお酒は、奥さんから不評とか、置きたいけどなかなかOKが出ないということもありますので、事前にきちんと話し合ったり、お互いの好みを確認していただければと思います。

メモリアル関係も大事ですね。若い世帯のお家に行くと結婚式のお写真とか、お子さんの写真をたくさん飾られていることがあります。

それからインテリア雑貨を置きたい方もいらっしゃると思います。PC関連のグッズもありますよね。プリンターとかスキャナーとかですね。あとは僕がそうなんですが、ペンチ・カッター・ドライバーのような、ちょっとした作業に使うものもダイニング周りに置くのが一番便利じゃないかなと思っています。僕はメガネなので、ネジの緩みが気になったときに精密ドライバーでキュっと直したいんですよね。曇り止めも塗ったりしたいです。裁縫道具を置きたいケースもあるはずです。

あとは説明書。家にはいろんな家電がありますから、説明書も結構あります。どこにあったか忘れないように、そういうのをファイルして「ここに置く」というスペースがほしいというのもあります。

こういったことをを聞いた上で、ダイニングに配置をしていきます。
ここで大事なポイントです。平面である程度考えたら、立面でも考えてほしいんです。今、ダイニングにほしい要素をたくさん言いましたよね。リビングもそうですが、ここのスペースには、いろんなものをたくさん置きたくなります。
僕たちは三次元の世界で生きているので、縦と横だけじゃなくて高さも意識して考えないといけないです。

例えばダイニングに収納を作って、お子さんの本を入れるとしますよね。こういった本類って重たいです。だから下に仕舞えるほうが使いやすいなとか、上はおもちゃがいいかなとか、立面にすると使いやすい配置がいろいろわかるはずです。ゲームとか映像機器は子どもにあまり触ってほしくないから、少し高いところに置きたい、ということも出てくると思います。

3時に食べるお菓子とかも、親御さんの考えによって、いろいろなパターンが出てくると思います。取りやすい場所に置いてあげたという考えもありますし、知らないところで勝手に食べてほしくないから手の届かない所に置きたいという考えもあります。なので平面と立面の両方で考えていただくのが、僕はとてもいいんじゃないかなと思います。

平面で考えがちなことを立面図にまで落として、リビングの使い方も考えながらダイニング周りの収納を充実させていくと、すごく片付けやすい間取りになっていきます。

最後に子どものおもちゃについてもお話しておきます。これも忘れてはいけないものです。
おもちゃって一時的な感じもしますが、子どもって結構長い間おもちゃで遊びますよね。自分の経験も含めて「何歳まで遊ぶかなぁ?」というのを想像してみてください。

おもちゃを置く所がリビングなのかダイニングなのか分かれると思いますが、事前に収納スペースをしっかり取っておけば、子どもに片付けるという習慣を身につけてもらえる機会にも繋がります。

こういったこともありますので、今回の話を踏まえてダイニング・リビングの収納を考えていただくと自然と片付けができる家に近付くはずです。設計時点で暮らし方をイメージして詳細を詰めていただくと満足度の高い家になりますので、ぜひ参考にしてみてください。

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