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内でも外でもない”あいまいな空間” 中間領域をつくってみた

▼今回ご紹介するモデルハウス
https://www.m-athome.co.jp/modelhouse/miyamae/

今回のテーマは中間領域です。

家を建てるときって誰もが、魅力的で楽しくて、味わい深い空間を作りたいと思われるはずです。それを実現するためには、いろんな方法がありますが、僕はこれまでの動画で師匠の飯塚豊先生に教えていただいた「中間領域」というのを発信してきました。

僕の板書を見てください。これは今回森下で新しく作ったモデルハウスになります。

今回のテーマである「中間領域」というのは、人に伝えるのがなかなか難しいです。僕に説明力がないというのもあって、お施主さんたちとの打ち合わせでお話をしても、伝わりにくいことが多いです。

お施主さんも「いいものなのはわかるけど、別のことを優先したいです」とおっしゃることがありますので、今回モデルハウスで実際に作って、お見せできるようにしました。

中間領域について解説していきますね。
建物というのは、基本的に内側と外側との2つに分かれています。でも飯塚先生いわく、家の中に内側でもなく外側でもない、非常に曖昧な空間が家の中に1ヵ所でもあると、空間として非常に家ができるとおっしゃっています。その曖昧な空間というのが中間領域になります。

中間領域に関しては以前の動画で9つのパターンがあるというのをお伝えしました。

▼【50年先も魅力がある家】中間領域法で家の外観を考える

【50年先も魅力がある家】中間領域法で家の外観を考える

今回のモデルハウスでは、9つのいくつかのものをエッセンスとして使わせてもらって、僕なりに実践してみました。

家づくりというのは本を読むのと似ています。本を読む世界の中に誤読という言葉がありまして、意味としては誤って読むというのではなく、自分の解釈によっては書いた人が思っていること以上の発見があるというニュアンスを持った言葉です。

なので、今回モデルハウスで実践した中間領域も、飯塚先生の教えを僕が誤読をしてやったみたいなものになります。言い訳みたいで申し訳ないですが、絵を見る前に聞いていただきたいなと思ってお伝えしました。

今回いくつかやってみました。

この建物は8P×8Pブロックと3P×4.5Pのブロックを3P×3Pの空間で繋ぐという構成になっています。

まず中庭型の中間領域です。この家には凸凹があって、凹の部分を1つ中庭として見立てています。(動画の中で実際の写真を載せていますので見てみてください。)
この中庭は視界が広がっている気持ち良さもあるんですけど、囲われたような空間にもなっていて、単なる庭というよりは、家との繋がりの空間という風にやると、そこがとても豊かなものになるというのが、実際に中間領域をつくってみて僕も感じることができました。

中庭に隣接するフリースペースにも作りました。これは庇型の中間領域です。窓ガラスで仕切られていますが、空間としては連続性があります。間取り図でみると、完全に内側な空間だけれど、外側にいるような気分にもなれます。

フリースペースの前の掃き出しの窓の上には90cmぐらいの少し深めの庇があります。ここも中庭の一部ではあるんですが、ここにも内でも外でもない曖昧な空間を作ってみました。

リビングの真上に広がる吹き抜けにも作ってみました。これも間取り図で見ると完全に内側にある空間ですが、4枚の大きな窓があって、1階・2階がほぼ繋がる感じになります。家の中にいるけどガラス1枚の先には外が大きく見えるという、内側だけれど外と非常に近い曖昧なニュアンスをするような空間として解釈できるようにしてみました。

吹き抜けには、ただ日射取得を確保するだけでなく、風景を景色として取り込むという機能もありますよね。景色がうまく取り込めたら、家の内にある吹き抜けも、中間領域というようなカテゴリーにしてもいいのかなと思って設計してみました。

最後に今回のモデルハウスでどうしてもやりたかったことがあって作ったものがあります。月見台というものです。月見台というと桂離宮とかが有名です。

月見台というのは、ウッドデッキともベランダとも違うものになります。

例えば僕は子どものころの記憶で、秋におじいちゃんの家に泊まったとき、縁側におばあちゃんが自分で作ったお団子を供えて、ススキを立てていたことがあります。その縁側にみんなで集まって、お団子を食べたり、大人はお酒を飲んだりしていました。

僕のエピソードは縁側でしたけど、月見をするという風情というのをおじいちゃんに教えてもらったことが今でも思い出として残っているので、そういうのが家に味わえる所があってもいいよなぁと思って、今回月見代を作りました。

このモデルハウスにある月見台はスロープ型の中間領域になります。(以前の動画の中では、スロープ型の例として、竹田城の石垣を挙げました。)

一般的な家づくりだと、ここは1mぐらいのベランダになると思いますが、月見台は少し違います。3畳〜4畳半ぐらいの空間になっていて、日光浴するのもいいし、月を見るのも星を見るのもいいと思います。もし桜の木が近くあったら、なかなかの景色が楽しめるなぁと思って今回作りました。

新しいモデルハウスで作った中間領域は、飯塚先生の教えを受けて、自分なりに具体的に設計してみたものになります。この動画や写真で伝えられたらうれしいです。

今回の動画を見て「興味があるなぁ」と思っていただけたら、ぜひみなさんの家づくりでも、内でも外でもない曖昧な空間を作ることを考えていただけたらと思います。とても豊かな家づくりになるはずです。

ちなみに今回のモデルハウスは5月20日に完全にオープンできる予定です。兵庫県でお近くにお住まいの方がいらっしゃいましたら、こちらのURLから申し込んでみてください。
https://www.m-athome.co.jp/modelhouse/miyamae/

最後が売り込みみたいな話になっちゃって、お恥ずかしいですが、中間領域というものにおじさんがやってみて嬉しくなったので「見てみて!」という気持ちになったので、最後まで見ていただけたらありがたいです。

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