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建築費高騰の今、コストを左右する『2階』の間取りの考え方

最近、お客様に「家を建てるうえで何が心配ですか」とお聞きすると、建築費の高騰や金利の上昇による総額を心配される方が多くいらっしゃいます。建物の価格を抑えるうえで一番大きいのは建物の大きさです。坪単価という言葉があるように、延べ床面積をなるべくコンパクトにすることを僕らは意識しています。

そこで重要になるのが2階の間取りです。1階の方が重要だと思われるかもしれませんが、実は2階の間取りが建物全体の面積に大きく関係します。なかでも一番のポイントは、子ども部屋を何畳取るかという問題です。今日は、子ども部屋の広さと、将来まで見据えた2階の間取りの考え方をお話しします。

家を建てる前に行ったアンケートでは、子ども部屋の理想を6畳と答えた方が54.6%でした。僕たちがお客様からご要望を聞く時も、だいたい6畳から始まります。自分の部屋が6畳だったからという理由も多く、次に多いのが5畳、4.5畳です。しかし実際の採用サイズを見ると、4.5畳以下が43.3%で最も多く、その次が6畳です。

実際に家を建てた方へ子ども部屋の広さに対する満足度を聞くと、78.6%の方が「ちょうどいい」と答えています。狭いと感じる方や、まだ使っていないので分からないという方もいますが、8割弱はちょうどいいと感じているんです。希望は6畳でも、最終的には4.5畳か、それより小さい部屋に落ち着くことが多いとデータから分かります。

僕らの子ども時代は、ベッドやしっかりした学習机、服を掛ける場所、テレビなどを自分の部屋に置いていました。僕は8畳の部屋をもらい、こたつまで置いて贅沢に使っていました。今のお父さん、お母さんにも同じような暮らしの経験があるため、6畳でも狭いのではないかと感じる方が多いんです。

ただ、6畳の子ども部屋が一つだけならよくても、お子さんが2人なら2部屋で12畳が必要です。8畳ずつならさらに大きくなり、2階の間取りも建物全体も大きくなって建築コストが上がります。また、子ども部屋をメインで使う期間は長くても10年から15年ほどです。その後の使い方を決めていないと、思い出の品を段ボールに入れたまま置く物置になりやすいんです。

そこで僕らは、子ども部屋を小さくすることを考えます。メリットの一つは、子どもがリビングで過ごす時間が増えることです。あえて居心地を良くしすぎないことで、学校から帰ってすぐ自室へ行かず、家族と一緒に過ごしやすくなります。部屋をコンパクトにして生まれた空間を有効活用でき、物が増えにくいため片付けや掃除も楽になります。

一方、収納スペースが不足しがちになること、圧迫感や窮屈さを感じる子がいること、友達を呼びにくいことはデメリットです。お子さんに友達の家へ遊びに行ってほしいのか、反対に友達を連れてきてほしいのかでも、子ども部屋や2階のあり方は変わります。居心地を良くしすぎないことと、窮屈で過ごしにくいことは違うため、設計ではそのバランスが大切です。

昔と今で必要な広さが違う理由の一つは収納です。今はファミリークローゼットを部屋の外につくることが増えました。私たちは、1階に毎日着る服を入れるデイリークローゼットを設け、季節物は寝室から通るウォークインクローゼットではなく、廊下やホールから誰でも入れるクローゼットにまとめることをご提案しています。家族全員分の服を収納できれば、各自の部屋へ服を持っていく必要がなくなります。

もう一つは勉強スペースです。芥原さんもリビングで勉強することが多かったそうですし、うちの大学1年の息子も、中学、高校から今の大学まで、受験やテストの勉強は全部ダイニングでしています。自分の部屋では勉強せず、学習机自体を置かない家庭も増えています。服の収納と勉強机のスペースが不要なら、子ども部屋を3畳から4畳にしても、寝ることや普段の過ごし方には十分な広さを確保できます。

お子様が小さい時は家族で寝ることが多く、小学校高学年くらいまで一緒に寝ているご家庭もあります。その時期は一部屋ずつ大きく取らず、2つの子ども部屋をつなげ、間の壁をつくらないワンルームとして使う方法があります。大きな一つの空間でお子様を遊ばせ、個室が必要になるまではオープンに使う考え方です。

小学校高学年から中学生くらいになり、一人の部屋が欲しくなったら、間仕切り壁を立ててプライバシーを守ります。将来、壁を簡単につくれるように下地を入れておくことが大切です。2部屋に割った時のベッドや机の配置を先に考え、コンセントやスイッチの位置まで営業担当者や設計士とよく打ち合わせておくと、区切った後も使いやすくなります。

7月にお渡ししたお客様の図面では、3.8畳の子ども部屋を2つつなげ、合計7.6畳、8畳弱の空間にしました。入口は2か所設け、最初は一つの部屋として使います。思春期を迎えたら、あらかじめ下地を入れた位置に壁をつくり、3.8畳ずつに分けます。分けた後のベッドやコンパクトな机、化粧をするスペースまで計画段階で決めているため、3.8畳でも十分に使えます。

子ども部屋をコンパクトにする時は、2部屋をつなげておくことがポイントです。2部屋を離す間取りも考え方によってはありですが、将来どう使うかを決めておかないと、物置などの使わないスペースになりがちです。幼少期に一緒に遊ぶ空間として使うだけでなく、お子様が育って家を出た後まで考えることが大切です。

お子様が帰省する時、3.8畳の個室のままでは、息子さんや娘さんがご夫婦やお孫さんと一緒に寝るには狭いですよね。近くのホテルに泊まったり日帰りになったりすると少し寂しいものです。離れて暮らしているなら、帰省した時に2日か3日はゆっくり過ごし、家族で時間を共有できる広さを残しておきたいと思います。間仕切りを外して8畳ほどに戻せれば、そのための空間になります。

さらに、2階に共有スペースをつくることもご提案しています。セカンドリビングとして家族で過ごしたり、来客用のスペースとして活用したりできます。階段を上がったところに小さなくつろぎの場を設け、本棚やソファを置けば、友達が来た時も自分の部屋ではなく、セカンドリビングで一緒に遊べます。4.5畳ほどの空間でも十分ですし、下の階にいても気配が分かります。

別の事例では、階段を上がった大きな空間にソファを置き、壁へAladdinでYouTubeや動画を映せるようにしています。寝る前にご夫婦やご家族で映画を見て、眠くなったらすぐ部屋へ行ける距離感です。さらに立派なセカンドリビングなら、ソファ、テーブル、テレビを置き、食事とお風呂の後にお酒を飲みながら映画を見るという、大人も楽しめる贅沢な空間になります。

子ども部屋を必要以上に大きくせず、余ったスペースをセカンドリビングとして使う。ただし共有スペースも大きすぎると家全体が大きくなるので、バランスは必要です。2階の間取りは、お子さんが小さい時、思春期、巣立った後の3回変わると言われています。新築を建てる段階で、その先にどんな暮らしや使い方をするかまで考えれば、面積を抑えられ、後々のリフォーム代も安くできます。

将来を見通して考えることは難しいですが、担当者や設計士と相談しながら、少し先ではなく、その先まで考えて間取りを決めていただきたいと思います。今回は面積を抑えることがテーマでしたが、それに加えて、先々どのように使うかまで考えることが大切です。

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