【高性能住宅】 なぜ気密測定は2回必要なのか?
今日はこの工事現場に来ているんですけど、僕たちが一番こだわっていると言ってもいい、高気密・高断熱についてお話ししたいなと思います。たくさんお家がある中で、まず皆さんにぜひしてほしいのが、今回ご紹介する気密測定なんです。
よく「高気密・高断熱」と言いますよね。断熱でいうとUA値ってあるでしょ。あれはどちらかというと、断熱材や窓、間取り、使う材料を決めてしまえば、あとは事務所でパソコンに入力して計算すれば数値が出るものなんです。設計段階で「UA値はいくらですよ」と出せるんですね。でも、気密だけは違うんです。気密は唯一、現場でしか分からない数字なんですよ。
カタログなどで「0.7以下です」「0.6以下です」と書いてあるのを見たことがあると思います。でもそれは、実際に現場で測定しないと本当の数値は分からないんです。ここはちょっと業界の悪いところかもしれませんが、「このモデルハウスが0.6だから、同じ間取り・同じ仕様ならお客さまの家も0.6は出ますよ」というトークがされることもあると思うんですね。でも、皆さんに知っておいてほしいのは、それは現場で測定しないと絶対に分からないということなんです。
大工さんはもちろん、電気屋さんや水道屋さんなど、いろんな職人さんが関わりますよね。みんなが丁寧に気をつけて施工してくれないと、いくら設計者が「高気密です」と言っても、自分の家が本当にそうなっているかは分からないんです。だから必ずこういう機械を設置して試験をする。そしてポイントは、工事中に必ず1回検査してください、ということなんです。
「検査は何回しますか?」と聞いていただくのはとても大事です。「うちは1回必ずやりますよ」と言われたときに、その1回がどのタイミングなのかが重要なんですね。多くは完成した状態、住める状態になってから最後に測定して「C値はいくらでした」と報告するケースもあります。でも、もしそのときに数値が悪かったらどうでしょう。完成してからでは、直すのが大変ですよね。
目に見えるところの隙間ならまだ対応できますが、壁の中でシートがきちんと貼られていなかったり、小さな穴が空いていたりしても、完成後では分からないんです。昔の家でコンセントに手を当てたら風が入ってくる、なんてことがありましたよね。でもあれも、そこが原因とは限らなくて、壁のどこかに穴があって、そこから入った空気が流れてきている可能性もあるんです。
だからこそ、断熱材を入れて気密シートを貼った段階で気密測定をすることをおすすめしています。この状態なら、もし数値が悪くてもやり直しがきくんです。シートをめくって直して、また貼り直すことができますからね。ですので、工事中に1回、そして完成時に1回、合計2回の測定をおすすめしています。気密測定をしている会社さんで建てる場合でも、どの段階でやるのかは必ず確認していただきたいなと思います。
では、実際にちょっと回してみましょう。もう設定はしていますので、ボタンを押しますね。これが回り出すと、この空間の空気を全部ここから吸い出しているんです。今回は空気を外に出す方法ですね。そうすると室内の圧力が下がります。圧が低くなるので、もしどこかに穴があれば、外の空気がそこから入ろうとするんです。
気密測定の面白いところは、穴があれば手を当てたときに風が入ってくるのが分かることなんです。今ここはキッチンの給気口ですが、測定時は目張りをします。今は何も感じませんよね。でも、少しだけ穴を開けてみると、ほら、風が動いているのが分かりますよね。こうしてふさぐと、また止まります。さっきのような小さな穴でも、ちゃんと風を感じられるんです。
僕たちはこの段階でそういった穴を見つけて、最終的にきちんと塞ぐ処理をします。だから必ずこの状態でやることが大事なんですね。ほかにもいろんなポイントはありますが、それはまた追ってご説明します。今日はまず、気密測定というものがあること、そしてなぜこのタイミングでやらないといけないのか、実際に風を感じるとどういうことかを知っていただければと思います。
なかなか体験する機会はないと思いますが、これからお家を建てる機会がありましたら、ぜひこういう測定を大事にして、ご自身の目でもチェックするという意識を持っていただけたらいいんじゃないかなと思います。
モリシタ・アット・ホームでは、3月14日・15日の2日間、姫路市第10代というところで構造見学会を開催いたします。今日お話しした気密施工のポイントや、実際の測定機を使って風の流れを体感していただくこともできますし、サーモカメラを使った断熱検査のやり方もご覧いただけます。そして私たちが一番得意とする床下エアコンを実際に設置し、風の流れはもちろん、今回は構造段階ですので床を一度剥がして、私たちしか使っていないグリッドポスト基礎、床下エアコンに最も適した基礎がどういうものかも見ていただけます。
実際に体感していただける構造見学会になっていますので、たくさんの方のご来場をお待ちしております。


