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冬到来! そもそも適正な室温は何度?

早速ですが、冬はだいたい何℃ぐらいの温度がいいなと意識的に考えている方いらっしゃいますか?冬の初めというか本格化する前なので、適正な温度とはどれぐらいかというのを確認していきましょう。

世界の中では最低室温規定というのがあります。人間が住む部屋は最低何℃にしなさいという規定です。こういうことに先進的なドイツ・イギリス・アメリカのような国々でいろんな国々で規定があるんですけど、日本はなぜかないんです。世界中ではどれくらいと規定しているかというと、人間が暮らしてる部屋は最低でも18℃以上にしましょうという国が多いです。さらにWHOのような人間の健康に関して1つの基準を出してる機関は、健康上の理想を言うならば21℃以上あった方がいいよね、と言ってるので、この辺が1つの目安になるのかなと思います。

例えば21℃と一口に言うんですけど、21℃の部屋に寒がりの人を連れてきたら、暖かいと言わずに、ちょっとまだ肌寒いと言う人もいらっしゃるんです。なので、僕の経験では、23~24℃ぐらいまで上げると、寒がりの人も含めた多くの方がここは十分に暖かいとおっしゃるようになります。そういう風に言うと、暖かく人が満足できる温度というと23~24℃になってくるんですけど、1つの計算の中で家全体を1℃温度を上げようとすると、暖房費が13%ぐらい割り増しになるという計算結果があります。21℃から2~3℃上げようと思ったら、3割近く暖房費を上げないと十分でないとなると、現実には少ししんどいかなと思いますので、そういうことから鑑みましたら、現実的には日本においては21℃ぐらいの温度になるように目指していくのがいいのかなと思います。

だから21℃を目指しましょう。今日はこれを言いたいわけではないんです。21℃を目指そうと言ったら、一番身近な人が手っ取り早くやるのはエアコンの温度設定ですよね。ただエアコンは、ある領域になったらちょっとセーブされます。なぜかと言うと、エアコンのセンサーが「この部屋の室温は21°Cになりましたので、ちょっと弱めますね」とやってくれるんですけど、その21℃は機械が測定しているから人間のように感覚じゃなくてセンサーが判定してるから21℃になってるのは確かなんですけど、そこにいる人に 21℃になってるからもう十分でしょうと言ったら、日本の家屋に住んでる多くの人がいや~まだちょっと寒いです、全然物足らないですとか、これでは暖かいうちに入らないです、そんな感情を持つ人が多いんです。これはこの人が特別寒がりなんじゃなくて実は大きな理由があるんです。

それは、その人が体感している温度が21℃じゃないんです。

簡単に言うと、エアコンは確かに空気の温度を21°Cに制御することができますが、体感温度は空気の温度だけではなくて、人間は部屋の中にいますから、部屋は壁・窓・天井・床などの面で構成されてます。この構成されてる表面の温度に人間の体感はかなり影響を受けます。これを平均放射温度と言うんです。周囲の窓などいろんな表面的な面のそれぞれ面積がありますよね。面積で按分して計算するんですけど、平均放射温度・平均表面温度と室温との平均が概ね人が体感する温度だと言われています。

では適正な温度をまず知って、適正な温度になる暮らしを目指さなアカンのですけど、じゃあそれをどう得るかというのはなかなか難しいんです。これが典型的に書いた2つのパターンです。人が暮らしてるこの空間の壁・天井の表面的な温度が低いとはどういうことかというと、簡単に言うと、囲まれてる面の断熱性能があまり良くなくて、外気の影響を受けてるということです。断熱が弱い・少ない・十分でない家に行ったら、壁が冷たいんです。もちろん床も底冷えして冷たい、天井も人間は触れませんけど、サーモカメラを持ってみると確実に温度は高くないです。

例えば、天井12℃・壁10℃、窓はシングルガラスだと4℃ぐらいになってしまうので、外気が0℃でしたら、床温度は12℃ぐらいになっちゃう実際にあった例です。そうすると、平均放射温度というのは11℃になってしまいますから、室温をまずは20℃ぐらいにしようと思って21℃設定でエアコンを回して正確に温度を測ってみたら20℃ぐらいになっていても、そこにいる人が寒いと言うのは当然です。これの平均は体感温度で言うと15℃です。15°Cって言うと、寒い外から入ったら暖かいと思いますけど、ちょっと慣れてきたらサワサワする感じの温度かなと思います。どてらみたいな服を着る感じじゃないと、寒さはしのげません。

一方、断熱がある程度されてるお家だったら、同じように外気温が0℃でも、天井18℃・壁は18°C、窓が16℃・床が18になるので、室温は同じ20℃でも、体感温度は平均なので、平均放射温度が18℃ぐらいになるので、体感温度は19℃ぐらいになるんです。1℃ぐらいしかダウンしない。

人間が感じる温度のメカニズムを知っておいてほしいんです。寒い家に暮らす人が、例えば年長者に多いんですけど、もう何年生きられるかわからないからもう家をつつかないで暖房だけでガンガン温度を高くしたらええんやと言うんですけど、家の断熱が足りてなかったらどれだけ暖房機で暖めても結構寒いままなんです。適正温度をちゃんと考える時にはここをぜひ視点に持ってほしいんです。

住んでるシニアの方がこのままでいいんだとおっしゃることがあるんですけど、ぜひお子さん・お孫さんが、特にお孫さんが、もしこの動画を見てくれてたら、自分のおじいちゃん・おばあちゃんがそんなことを我慢して暮らしてるんだったら、ここをちゃんと言ってあげてほしいんです。できるだけ窓を強化するとか、隙間風が起きにくいように建物の隅やコンセントに目張りをして隙間風が入らないようにするとか、そういうことを通して最終的には断熱をしっかりやらないと本当の意味で暖かくないから体にも悪いから、そういうのをやったらとかやるのお手伝いするよ・応援するよと言ってもらって寒さを我慢するっていう本人は我慢してる意識なしにそれを甘んじて受け入れている年長者の方が多いので、ぜひ周りの人がやいやい言ってこれを見てくれ、この温度にしとるんや!と言われても、体に堪える部屋だからこういう風にしようねとぜひ助言をしてあげてほしいと思っています。

今年の冬はなんか変で、最初の方は暖かくて、日によっては夏日みたいな人間の感覚を狂わす暖かさが続いてるので、急に冷え込んできた時に油断してる方も多いので、ぜひそういうことも思ってください。設定温度が一定で寒く感じるなら、ちょっと高めするのを勧めてあげてください。そういうことと合わせて、去年も解説させてもらったんですけど、寒くなってきたら、プラダンで二重窓にするとか、これまでも解説したんですけど、窓の立て付けをちゃんとしてあげて、家の断熱が良くなることを助長するアクションをぜひ一緒にしていただけたらと思います。

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