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リノベで断熱改修するとき、外付加断熱と内付加断熱のどちらがいいのか?

今回は、リノベーションで断熱改修するときに、外付加断熱と内付加断熱どちらがいいのかについて解説します。

既存の家について、全く断熱性能がない家もあれば、少しは断熱がある家もありますよね。今の状態の家に対して断熱を付加する・プラスアルファする・断熱性を底上げするというのが「付加」の意味合いです。外付加断熱・内付加断熱は、それを外側で付加するか内側で付加するかの違いです。

まず外付加断熱(外断熱)の構造を説明します。この絵は家の土台に柱が通っていて、窓の開口部がある状態の断面図です。黄色いラインが断熱材ですが、断熱材を家の外壁の外側に上から下まで通しで張って、さらにその外側に通気層を設けてもう一重外の壁を作るのが、外付加断熱です。ただ、壁だけ改修しても快適にならないので、同時に床と天井にも断熱をします。

外付加断熱のメリットは、外壁・内壁の解体を減らせることです。また、外の壁にペタッと貼っていくやり方なので、断熱のラインがシンプルに作りやすいです。さらに、部屋の中は何もいじらないで外側の工事だけで断熱が確保できるので、引っ越す必要もありません。

デメリットは、今ある壁に断熱を張ってもう一重外壁をつけていくので、その分コストがかかることです。また、外に広がってしまうので、それを固定する方法にも工夫が必要です。できないことはないですが、安易に考えていると、長期間経ってから壁が落ちてしまうことがあります。

例えば、だいぶ家が古くなって「外壁もそろそろ綺麗にせなアカン」「壁を落として作り替えたりせなアカン」と思っていた方は、外付加断熱も一緒にやるとすごく効率がいいです。

次に内付加断熱の構造を説明します。文字通り、壁の内側に断熱を付加するやり方です。この絵のように黄色のラインのところに断熱材を付加していきます。メリットは外壁を触らなくていいことです。例えば「うちの壁は5年前に綺麗にしたから、いじるのは嫌だなあ」という方であれば、内付加断熱の方が向いています。それから、断熱材を壁の内部に充填する時は、内壁をめくらなアカンのですけど、内側に貼るのでそれが不要です。

当然、貼る断熱材には厚みがあるので、部屋内が少し狭くなるというのはデメリットです。例えば古くて大きい家なら「少しぐらい部屋が狭くなっても、家が暖かくなるならいい」という場合にはすごくいいと思います。それから、1階の天井の奥や2階の天井の奥に内付加で断熱材を伸ばそうと思うと、天井をめくらないといけないので、少し工事が複雑になり、断熱ラインも複雑になります。さらに部分的かもしれませんが、解体をしないと工事がうまくいかない場合もあると思います。

外はいじりたくないという場合や、家全体は予算的に厳しいけど部分的(1階分だけ・リビングと寝室だけ・水廻りだけなど)に断熱したいという場合は、内付加断熱がやりやすいと思います。

今回、内付加断熱と外付加断熱のリノベーションの方法をご紹介したのは理由があります。それは、「令和5年度 次世代省エネ経済の実証支援事業」が発表されたからです。あまり普通の人は聞いたことがないと思います。次世代省エネのために貢献する材料が優れているかどうかを民間の家で実証してもらい、協力してくれた家に出される補助金が出るという事業があるんです。外付加断熱の場合の補助額は、1地域~4地域(北海道・東北のような比較的寒い地域)は最大400万円です。5地域~8地域のような比較的温暖なところでも最大300万円まで補助金がでます。

例えば外付加断熱なら、外壁に手を入れなければいけないという時には、断熱工事分ぐらいは補助できるかもしれないです。令和6年分の申し込みは5月から始まるので、興味のある人は見てください。内付加断熱も、戸建ての場合は最大200万円の補助が出ると言われています。

先進的窓リノベ事業、子育てエコホーム支援事業など、補助金はたくさんありますが、これも有力な補助金です。こういうことがうまくやれる業者さんと補助金をうまく使いながら、ご自分の家を暖かくすることも可能だと思います。外付加断熱・内付加断熱という選択肢もあることを知っていただきたいです。それぞれのメリット・デメリットやお家の状況によって、選ぶ余地があるならば今年はチャンスかなと思います。ぜひ参考にしてみてください。

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