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シロアリ対策の基本

今日はシロアリ対策の基本について解説します。

シロアリ対策で一番大事なのは予防です。シロアリに食われてから対処するなんて嫌じゃないですか。この予防については、私の見解で7つほど気にしておきたいことがあると思っています。

第1が基礎です。住宅性能表示制度には、いわゆる劣化対策等級という評価基準があります。例えば劣化対策等級3を取るためには、基礎の高さが地盤より40cm以上ないといけません。これは長期優良住宅に認定されるために、最低限やらなければならないことの1つです。基礎が低ければ低いほど、シロアリリスクは高まります。40cm取ると何がいいかと言うと、中に人間が潜れます。要は点検ができるということです。虫なんていつ来るかわかりません。そういう意味でこれが必要なのです。湿気を抑えて通気をしっかり取れて、点検をできるようにするための、絶対的な高さの規定です。

一般的に木造の基礎は、ベタ基礎と連続布基礎(あるいは逆T字型基礎と言います)があります。ベースの部分にコンクリートを打っているのが、ベタ基礎です。ベタ基礎を採用する場合はほとんど基礎パッキン工法をされると思います。基礎パッキン工法というのは、基礎と木材の土台との間に約2cmの隙間を空ける工法です。荷重が掛かる所はパッキンが入って、あとは一定の間隔で空いているため、隅々まで風が入ってくれます。木材を乾燥させておくことが非常に大事なので、これはいいです。布基礎の場合も基礎パッキンは可能ですが、換気口を付けるケースが多いです。基礎の立ち上がりの所に、通気用の四角い網を張っていたりします。約300cm平方メートルの大きさで、4m毎に付けなさいという規定があります。

連続布基礎は建物の柱の通りだけに基礎があって、間は土でもいいです。しかし、劣化対策等級2以上になると土ではいけないということになります。なぜかと言うと、シロアリが上がって来やすいから。ということで、約6cmの防蟻コンクリートと防湿シートを敷くように定められています。コンクリートの下側にポリエチレンの厚めのシートを張って、水蒸気が上がってこないようにすれば基礎が乾きます。ベタ基礎も同様に、基礎の下には防湿シートを入れなければいけません。これがシロアリ対策において一番大事なことです。これをやっておくだけでかなりリスクが減るポイントになります。

次が、いわゆる防蟻処理です。防蟻剤という薬を撒く処理になります。基礎の土台の木材に防蟻処理するのは当たり前ですが、その上側1mぐらいの高さまではやっておいてください。上の方まで強行突破して上がってきても、薬効が効くのでシロアリが防げます。これは外周だけじゃなく、間仕切りの中の柱も1mやらなければいけません。できたら下地の間柱もついでにやってもらう方がいいです。構造材でも補助材でも、シロアリには関係ありません。まんべんなくやっておくことをオススメします。

その防蟻剤は何を選ぶか。昔は10年薬効と言って、10年間薬の作用が効くものがありましたが、シロアリを殺すぐらいなので一定の毒性があるんです。5年薬効だと殺虫しながらも人間にはそんなに被害がないので、10年も持つような強烈なものではなく5年薬効を使うのも手です。ホウ酸系の防蟻剤もあります。ホウ酸は無機質です。防蟻剤は有機質なので揮発しますが、無機質は揮発しません。少し高いですが、1回撒いたら雨漏りとか流水で流れない限りは半永久的に持つと言われているので、私はホウ酸系を薦めることが多いです。ホウ酸は目を洗うものに使うくらいなので、普通に触れるぐらいなら無害なのです。そういう意味でも安心ですね。ゴキブリとかも嫌うから、ゴキちゃんも出にくいみたいなこともあります。

こういうところを押さえた中で、もう1つ大きなことが外壁の通気です。土台や柱や構造材に関しては、乾燥しておかないとシロアリが来やすくなります。外壁の通気によって壁面の水分の除去の促進がされるので、ここも重要です。最近多いEPSの付加断熱だと通気層が取れません。EPSの付加断熱はいいものですが、防蟻という視点では土台を加圧注入材にするとか、それなりの防蟻強化をやらなければいけないと国が定めています。また、最近は飛んで入ってくる外来種もいるので、躯体全体の乾燥を促進する意味で屋根の換気もしっかりできていないといけないと思います。

マニアックな話になります。T字型基礎もベタ基礎も基礎一発打ちと言って、コンクリートのベースと立ち上がりを一発打設する時もありますが、多くの場合は2度打ちです。ベースを打って立ち上がりを打つので、ジョイントができます。このジョイントが、空隙とかクラックができやすいことがあるのです。ここからアリさんが入ることが想定されるので、この間に止水板という薄い板を入れておかれると安心です。丁寧な職人さんだったら、ベースを打った時にコンクリートのレイタンスと言ってゴミを取って綺麗に掃除して、プライマーをピッチに塗って打設する人もいます。そうすると隙間がほぼ空きにくいということも言えますが、これをやるとなお良いです。ここをやってくれる会社さんだったら、結構良心的でよくわかってる人なので安心されるといいと思います。

あと、基礎には水道とか下水の設備を付けるので、貫通しないといけない所があるのです。貫通部の土に入る入口とか家の中に入っていく出口の所の隙間は、アリが入ってくる可能性があるので、ここら辺にも防蟻剤が練り込んであるようなコーキング剤を塗っておかれると、非常に安心です。ここまでやっている会社さんはまだまだ少ないと思いますが、やっているとしたら、目に見えない地味な所をしっかりやる会社さんです。もしそういう工務店さんやハウスメーカーさんに当たられたら、ものすごく安心だと思います。

私の過去の経験では、シロアリの侵入口として意外と多いのは玄関なんです。大体お風呂だと思うじゃないですか。最近はユニットバスにしてベタ基礎が多いので、意外とお風呂周りは少なくなっています。時々あるのが、玄関框の下の土台にアリが来るとか。もっと多いのが玄関のドアです。ドアの3方に枠があると思います。木の枠をタイルやモルタルの土間の所に伸ばしていた場合、ここに水が付いてアリが入ることがあります。そこから伝わって、玄関の上がり框からも来ることがあるので、その辺も薬剤の処理をしたり防蟻剤のコーキングをやったりするのも非常に大切だと思います。

昔、広島県の住宅供給公社のベテランの技術者の人に指導してもらって覚えたことがあります。本来、木造の納まり的に言うと適当ではないのですが、タテ枠を途中で切っても支障がないので切って、下側は木枠を伸ばさない。「そうしておくとシロアリが来にくいんだよ」と言われて、それ以来お手伝いするお家は特別な指定や好みがない限りは、それをやらせてもらうことが多いです。そんなところも注意してもらえるといいと思います。

シロアリを駆除すべきかどうかの1つの尺度があります。もし薬効が切れた時は点検した方がいいですが、まだ薬効が効いてる時間だったら予防中なのでそんなに危険じゃないとは思います。点検で確認した時にわかるのは、アリが入った痕跡です。1匹ぐらいチョロっと入っても食われません。ただ、蟻道があるとたくさん入った証拠になります。アリが通る時に体液が出るのでしょう。アリの道しるべみたいな痕跡があったら、かなりやられていることを疑わなければなりません。これは駆除が必要になると思います。駆除は、床下に潜って細かく見て、疑わしい所にドリルを掘って薬を圧入するみたいなことになってきます。

もう1つは、羽アリです。羽アリが10匹以上飛んできたらチェックが必要というのもあります。駆除が必要かどうかは、一番は痕跡があるかどうかですが、羽アリもバロメーターなのでそれも気にしておいてもらえたらいいと思います。

アリの駆除対象は木だけではありません。アリは、プラスチックもゴムもレンガも柔らかい金属も発泡スチロールも食べます。例えば樹脂系・プラスチック系の断熱材があったら、そこに蟻道があると注意です。これが点検で確認できたら駆除をします。未然にやればやるほど効果が高いので、そんなことを頭に置いておいてください。

最後に、土壌処理というのもあります。家の周りの土にも防蟻剤を撒いておくことです。アリは外から来るので、家のぐるり1mぐらいも薬を撒いて土壌処理しておくと、予防になります。ただしそこに野菜を植えているのであれば、撒いていいのかどうか、その辺はよく考えてください。

以上のことを気にしていただいたら、シロアリ対策の基本はクリアになると思います。ぜひ参考にしてみてください。

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