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冬が来るまでに考えたい寒さ対策(お風呂編)

今日は、冬が来る前にやっておきたい家の寒さ対策について解説します。今回はその中でも、お風呂についてです。これは結構重要なテーマなので、しっかりお話を聞いてくださいね。

寒くなるとお風呂に入りますよね。私みたいなシニアによくあるのが、「寒い!熱いお風呂に入って温まろう」ということ。私もそうですが、娘たちが「お父さんがお風呂に入った後は熱すぎるから嫌」と言うぐらい熱いのが好きです。なんでそういうことをするかというと、家が寒いからです。夏のように気温が高い時は、熱いお風呂には入らないと思います。

42℃以上の熱いお風呂に入って汗をダラダラ流して、しかも長風呂しますよね。これがすごく危険らしいのです。私も過去にやってきたので、今結構ゾクゾクしています。体の温度差を調整するオッズ比というのがあるらしいのですが、家の温度が18℃未満になるとこれが約2倍難しくなるのです。つまりそれだけ体にストレスが掛かるということですね。お医者さんに言わせると、「お湯に浸かる時は41℃以下のぬるめに10分で十分ですよ」と。それ以上お風呂に入っていても、あまり得るものがないということです。

お風呂に1時間ぐらい入るのが好きな人もいるから、「いやいや」と思うかもしれません。しかし、それをやることで何が起きるかと言うと、まず一番はのぼせます。酷かったら意識障害を起こしたりします。それから熱中症とか、一番怖いのは心筋梗塞や卒中と言われる脳のダメージです。

今回この動画を撮った背景には、東京都の事故調査数の統計があります。9月10月は夏が終わって涼しくなってきて、11月になると肌寒くなるじゃないですか。そうすると一気にお風呂場の事故は増えるのです。その後11〜3月ぐらいまで、通常の倍以上のペースで入浴中の事故が起こると言われています。一番は家全体を暖かくすることですが、少なくともお風呂場とか脱衣場の寒さ対策を強化しておかないと、リスクがあるのです。

お風呂場で一番キツいのは、昔の在来浴室と言われるタイル貼りのお風呂です。コンクリートの窯の中にお風呂を置いているようなものだから、断熱していればいいけど、昔の家なんかは絶対に断熱していないじゃないですか。だから、外の温度がコンクリートの窯みたいなものに冷蓄熱されて、お風呂場が温まらないのです。一番の結論としては、そういった浴室である場合はユニットバスに替えてください。

「まだ使えるからもったいない」とか「そこまでは…」とか「私も80いくつだからそこまではしなくても」みたいな感じの人もいらっしゃると思います。ユニットバスが無理だったら、最低限これはやってほしいということを順番に説明していきますね。

これは使い方の問題ですが、お風呂を焚く時にフタを開けておいてください。フタを閉めた方が沸きが早いから閉めると思いますが、冬は開けないとお風呂場が凶器になると思ってください。フタを開けてもらって焚くと、沸かすのにロスはありますが、浴室自体は暖まるから事故のリスクがだいぶ軽減されます。

洗い場がタイル貼りだったら、その上にスノコとかバスマットを置いてください。これだけでも全然違います。お風呂場に入った瞬間、ペタッと足を置いたらヒヤッとするはずです。あのヒヤッと来るのはヒートショックだから、かなり体に来ています。危険なので、これをやっておいてほしいです。

それから、昔のお風呂ってガラリだけ付いていて換気扇が付いていない家が多いと思います。簡単なリフォーム工事で換気扇を付けるのも手です。なぜかと言うと、冬でも窓を開けたがる人が一定数いるからです。特にお年寄りに多い。「なんで?」と聞いたら「湿気が溜まるのが嫌」と言います。湿気は温かさだから、あった方がいいのです。換気扇を付けておけば、脱衣場からの空気を入れて外に出してくれるから、あまり浴室が冷えません。お風呂も乾いていきますから、これは有効だと思います。

4つ目は、浴槽の見守りセンサーです。これは私も最近教えてもらいました。お風呂に入ったままシーンとしていると、倒れている可能性がありますよね。そんな時、センサーが反応してスマホ上に警告を出してくれたり、家の中でアラームが鳴るようなセンサーがあります。これを付けるのも手です。

▼給湯器のリモコン操作を解説
https://youtu.be/fsq65tT9_1U
※関連会社の動画で少し紹介しています

このセンサーが動いた時って、倒れて死んでいるかもしれない時です。そうなる前に、やはりできるだけ対策をした上で命を守ってほしいと思います。

ただ、お母さん1人を故郷に置いて遠くで頑張って働いている息子さん・娘さんにしたら、これがあると最低限安心ではないでしょうか。もしセンサーが反応して、近所に親しい人がいれば「お母さんがお風呂に入っているんだけど様子を伺ってくれないか」と連絡すれば、ひょっとしたら命が助かるかもしれないじゃないですか。だからこれも有効だと思います。

最近は、お風呂の給湯器のリモコンにそういう疑似的なセンサーが付いていたり、スマホ連動できるものもあるようです。ノーリツさんとかが出されていると思います。古い家でそろそろ給湯器も買い替え時だったら、せっかく替えるならちょっとオプションを付けて
それをやるのも手です。そういうことで命を守れます。

浴室の寒さの前に、ヒートショックの序章は脱衣場から始まっています。 脱衣場で服を脱いだら、ウーッと来るじゃないですか。それはヒートショックで、死が迫っているということです。そうならないために、まず窓があるなら2重窓にしましょう。それから、あまりお金を掛けられないなら少し厚めのクッションフロアを床に敷きましょう。空気をたくさん含んで足触りが良く、断熱性能が高いクッションがあります。

さらにハロゲンヒーターやセラミックヒーターみたいな暖房器具を置くのも有効です。ハロゲンヒーターなら肌に直接輻射熱が当たるから、意外と体の温度を保ちます。セラミックヒーターだったらセンサーで一気に暖めることもできます。

あとはやっている人もいると思いますが、タオルや下着がすぐ取れるような引き出しとか収納を置くことも大事です。おじいちゃんがバスタオルを腰に巻いて、パンツを取りに廊下に出た瞬間、ヒヤッとして逝ってしまうことがあります。笑い事ではなく、本当にあるんですよ。収納を置いておいたら、暖かい所で湯冷めしないでパジャマを着られるので、いいと思います。

そして、お風呂場と同じく換気扇を付けましょう。お風呂上がりに湯気が出てきて湿っぽいのを嫌がって窓を開ける人がいますが、換気扇を付けてください。換気扇を付けたら、居室や廊下から空気が入って外へ出ていくので、外気を直接交換しないから温度がグッと下がることがないのです。

冬がいよいよ本格的になる前に、お風呂の寒さ対策は本当に早急にやってもらいたいです。こういう話をすると、うちの母もそうですが「もったいない」「私もいい歳だから」とか言います。いいえ、命と健康より優先するものなんて、この世にないのです。ましてやそれでコロッと逝ったらいいとは言いませんが、倒れて患ったり不自由な状態で生きるとなると、自分も辛いけどそれを面倒見る子どもや孫も本当に辛いですよ。そういう意味でも、これは本当に強く言いたいことです。

私情が入って強く言い過ぎましたが、ぜひ気を付けて対策をしてもらえたらと思います。参考にしてみてください。

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