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親も子も幸せになる二世帯住宅の作り方

今日のテーマは二世帯住宅についてです。今、二世帯住宅を考えられてる方は結構いらっしゃると思います。具体的に検討されている方から「二世帯住宅を考えるときに大事なことって何ですか?」という質問を受けました。非常に大きな質問ですよね。今回は、僕が考える一番大事なところについて解説をしていきます。

かくいう私も、今は二世帯住宅に住んでいます。父を早く亡くしたので、私の母親と、私たち夫婦、そして娘という形で暮らしています。非常に賑やかな生活ではありますが、二世帯住宅特有の難しさみたいなものもあります。また、これまでお手伝いさせていただいた、二世帯住宅のお施主様の姿を見て感じたこともお伝えしますね。

まず二世帯住宅を検討されている方には、「何のために二世帯住宅という選択をされるんですか?」ということを考えていただきたいです。ここがハッキリしてないと、僕はアカンと思います。これは僕の独断もありますので、異論のある方もいらっしゃると思います。でも、よく考えてみていただきたいんです。

二世帯住宅を選択する1つ目の理由は、寂しさだと思います。
僕は子育てが終わりつつある親になってました。子どもたちが成長して、進学などで親元を離れて暮らしている時期もありました。やっぱり子どもたちが離れるのは一抹の寂しさみたいなのがあるんですね。なので、もし将来、家に帰ってきてくれて、二世帯住宅を提案されたら、僕は「エエなぁ」と賛成すると思います。

もう1つの理由は、将来自分の面倒を見てほしい、あるいは孫の面倒を見たいという、親側の願望ですね。僕の妻も、将来は娘たちと仲良く暮らしながら、お互いの面倒を見れたらという気持ちがあるようです。僕も長男なので、親の面倒を見なアカンという気持ちが強くあって、二世帯住宅を選びました。

これは子ども側にも似た願望がありますよね。今は共働きで頑張ってる若い世帯が多いです。自分たちが仕事をしている時、子どもたちのそばに、おじいちゃんおばあちゃんがいてくれたら、安心して過ごせます。特にまだ年齢が小さい頃は、色々と助けてもらえますから、いいですよね。

この他にも、二世帯住宅にしたい気持ちの一番根っこには、土地代が掛からないというのがあると思います。親御さんが住んでる家のところに建てますからね。もしご兄弟がいて、相続のことがある場合、自分が二世帯住宅に入れば経済的なポジションを得ることができます。お金にまつわることで効果が高いから選ぶ、というのもあるはずです。

親と子、それぞれに色々な思惑がありますが、今挙げた願望というのは「一緒に住むことで、
今よりもっと豊かに幸せに暮らしたい」ということに繋がります。みなさん、これを目指して、二世帯住宅建てますよね。だから、建てる前に、この目的を絶対に確認する必要があります。今更なことかもしれませんが、これは一番大事です。

では、そういう目的で始めた二世帯住宅ですが、どうなると一番アカンと思いますか?実は、お金はあまり関係がないです。一番アカンのは、家族の仲がギクシャクすることです。これはホンマまずいです。人生をものすごく無駄にしてしまう、残念なものにしてしまいます。
なので、家族の仲がギクシャクしない二世帯住宅を作ることが、大事になります。

では、いつ家族の仲がギクシャクしてしまうかというと、2つのタイミングがあります。1つは家を建てる前になります。もう1つが建てた後です

建てる前にギクシャクするって、どういうことかと言いますと、家づくりの話し合いになります。親世帯のお父さんとお母さん、子世帯のパパとママ。この4人が意思決定者になって、家づくりの計画を進めていくことが多いです。その時、4人の中にはパワーバランスみたいなものがありますよね。

典型的なのは、子世帯のママが本音を言えないケースです。娘夫婦が同居するときは旦那さんが言えないこともあります。マスオさんみたいな感じで、気のいい人は特にそうなりがちです。本当は何か本音があるけど、遠慮されて言うに言えない感じですね。子世帯だけでなく親世帯で同じことも考えられます。例えば、おじいちゃんがすごい厳格だったり、おばあちゃんがものすごい元気な方だったりすると、相手側は本音が言えないまま計画が進んで、後々、家族の仲に響いてしまいます。

パワーバランスというのは、どうしてもあるものです。なので、ギクシャクさせないためには、1番弱い立場の人のパートナーがきちんと寄り添ってあげてください。もっと言うと、家族の中で立場のある人は、リードできるようなリーダーシップがあってほしいです。また、ハウスメーカーさんの営業マンが間に入るようなら、周りをリードできるような人間力がある人が担当しないとダメだと思います。

こうした事をお伝えすると「本音を言ったらケンカになって、それは良くないんじゃないですか?」と聞かれます。でも、僕は、本心が分かるのが一番いいと思っています。言い合って、相手の本心が分かって「二世帯住宅は止めよう!」となるのも立派な選択です。本心を隠して、無理して、一緒になる必要なんでまったく無いです。無理して二世帯住宅を建てて、家族の仲が悪くなるほうが、よっぽどダメ。そうなるくらいなら、賃貸に暮らした方が、お互い気がラクでいいです。

なので、建てる前には必ず本音の確認や、話し合いの際にはパートナーの方がしっかり寄り添うということを忘れないでください。もっと言うなら、親世帯の年齢に近い僕としては、お父さんやお母さんに、お子さんたちの気持ちを汲んであげてほしいなと思っています。一番大事じゃないかなと思いますので。

話し合って、上手くいって、合意形成できて、今度は建てた後に起こりやすい問題を話します。代表的な悩みは、住んでみたらやっぱりうるさいのが気になる、ということです。「孫たちが騒ぎすぎて静かに暮らせない」というので文句言いたくなるケースですね。あとは、愛情とかで心配から来るんですけど、子どもや孫に対して過干渉になってしまう。それから「なんとなく気遣うなぁ」という気持ちが積もり積もって、怒りになってしまう。

でも、こういった住んでからの悩みに関しては、ハード面である程度緩和することができます。

二世帯住宅には3つのパターンがあります。1つは完全分離型。玄関もキッチンもお風呂も全部別のものです。2つは半分離型。例えば玄関は一緒だけど、お風呂とキッチンは別というもの。3つは一体型。1軒の大きな家があって、それぞれの部屋はあるけど、玄関や水回りは共有するというものです。

どれがいいかというのは、建てる前の話し合いで、それぞれの気持ちを確認してから決めてください。完全分離型は水回りも玄関も2つ作りますし、場合によっては外部階段とかも必要になるので、金額が高くなりやすいです。なのでコストを抑えるために、居室を小さくして対応することもあります。

半分離型は、完全分離型と比較すると、コストを抑えられます。でも共有の設備をどうするかなどは、よく考えてください。例えば昔なら、台所は一緒にしない方が良いと言われていました。女性にとって自分の城みたいな要素があるので、お姑さんとお嫁さんが仲良く過ごせる家を作るなら、別々がいいと言われていましたね。お風呂も注意が必要です。「ウチはそんな大家族じゃないから、1つでエエ」と決めても、実際に暮らしてみたら、おじいちゃんとおばあちゃんが使った後でないと、お嫁さんがお風呂に入りにくいというケースがあります。なので、共有にするか、別々にするかは、よく考えてくださいね。

一体型の二世帯住宅は、価格が一番抑えられます。でも、事前の話し合いが、よっぽど上手くいったという確証がなかったら、なかなかおすすめできないです。

ちなみに、住みはじめてから発生する悩みについては、こういうところを思っていただいたら、2階の床を防音にするとか、お風呂の横に寝室を持ってこないといった間取りの考え方で予防することができます。

なので、やっぱり一番大切なのは、家族みんなが本音を出して話し合うことです。強引に進めてしまうと、禍根を残して、いろいろ考えたこともダメになってしまいます。繰り返しになりますが、二世帯住宅はお互いギクシャクせずに幸せに暮らすっていうことが重要です。なので建てる前の本音の話し合いを絶対に怠らないですください。それが一番良い家づくりに繋がります。

おっさんのおせっかい感が強い内容でしたが、ぜひ参考にしていただいて、幸せな人生のために二世帯住宅を作っていただけたらと思います。

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