メニュー

Movie

トップページ / 動画 / 初心者の方におすすめ / 冷房病にならないためのエアコンの使い方

冷房病にならないためのエアコンの使い方

今回のテーマは「冷房病」です。この冷房病にならないためのエアコンとの付き合い方、コツと言うんですかね。そういうようなことを解説していこうと思います。

そもそも冷房病って、冷房が嫌いになる原因は何かと言うと、夏になると人間って天候・気候に慣れるんです。寒い時は寒さに耐えれるように、暑い時は暑さに耐えるようになっていく中で、夏になったら毛細血管をガーッと拡張させて体の中の熱が高くならないようにそれを抑えるようなモードになっていくようで、一方で汗をかきやすくして体温を下げるモードになるそうなんです。

そうなってる時に冷房が効いた部屋に入ったら、体の熱が逃げ過ぎる。夏モードになってるから(熱を)出そうとしてるところに持ってって冷やされたら、普通に暮らしていても想定以上に熱を奪われちゃうんで、そうなってくるとやっぱり冷えるんです。

でも冷えは全ての病気の原因って言われてますから。当然、外の温度が35°Cで中の温度が25℃みたいな感じだったら、10°Cぐらい温度差がありますよね。それだけ温度差があったら、人間がオートマチックにいろんなことを調節するので、自律神経というやつがおかしなバランスになっちゃって、その事によって結果的に自然に持ってる抵抗力・免疫力が低下するそうなんです。

その結果、風邪をひいたり喉が痛くなったり、下痢したりとか、肩こりが強くなったり、体が冷えてキューッとなるから、これを総称して冷房病と言うらしいんです。

例えば僕も女房と並んで寝てますけど、女房は僕と違ってシュッと細い人なんです。当然、脂肪もないから寒がりです。だから彼女は極端に言ったら30°Cぐらいの設定でもいいと言うんです。それに対して僕はこの体型なので、風呂上がり・お酒を飲み過ぎた時とか22℃とか(に設定するので)8℃も違うから、本当にいつもご迷惑をかけてます、って感じなんですけど。

でもついつい暑いとか言って冷房をかけちゃって、僕も途中で目が覚めたら寒くなるので、「寒い!」と思って目が覚めるんですけど、なんでそういう風にやるかというのは、理由はただ1つなんです。温度を下げたいんじゃなくて、湿度を下げたいからなんです。だから一応25℃の冷房だったら、快適ですよね。27〜28℃がいいなんて言う人も多いんですけど、でも(温度を)下げてしまうのは湿度が思ったより下がってないのを人間は感覚でわかるんです。だから冷房病にならないためには、熱中症が怖いから(冷房は)かけて欲しいんだけど、かけたらかけたで熱中症にはならないけど違う病気になるみたいなことになってしまうから、じゃあどういうところを気にしていかなアカンかということで、そこでみなさん今回基本的な知識として確認なんですけど、改めて知っておいていただきたいことの1つがエアコンとはどういう風に働く機械なのかということなんです。

エアコンには温度設定があるじゃないですか。温度設定で動くんですよね。だから例えばそこに住んでる人が25°Cにしたい場合、25℃になったら止まります。賢いからね。だけど25°Cになっても湿気のボリュームはいろいろなんです。カラッとした25℃もあればジメジメの25℃もあるんです。だから湿気の量に反応してエアコンが動いてくれたら冷房病とかにはなりにくくなるんですけど、残念ながら日本のエアコンの多くは温度によって動いたら何とかするということなんです。

ちなみに、よく温度計とかが置いてある時に、うちは温度計・湿度計を置いてて、それを見ながらやってるから大丈夫だと言うんですけど、ちょっと勘違いしやすいことがあるんです。1つは、大体世間で売ってる湿度計というのは相対湿度を表せるものなんです。相対湿度とはどういうことかと言うと、板書を見てください。

空気の特性として、空気は中に水分を保持できるんです。水蒸気として持つことができるんですけど、これがですね、例えば1㎥(立米)、1m真四角の空気がいくつの水蒸気を持っているかと言ったら、それは温度によって変わるんです。これを飽和水蒸気量と言います。絵で書くと、例えば30℃の空気は10ぐらいのボリューム全部水蒸気まみれにしたら、そこまで水分を持てるんです。でも一方で15℃しかない空気は半分の5ぐらいしか目一杯持ってもならないんです。

そうすると、相対湿度で考えたときに、同じ50%でも湿気の量が違うんです。これが結構厄介なんですよね。それに対して、僕たちが住宅設計・空調計画した時に、最後に家の空調の状態を評価するための一番安定していてわかりやすいしっかりした尺度は、絶対湿度というやつです。

絶対湿度はまさにこういう感じですね。さっきチラッと申し上げましたけど、1m×1m×1mの真四角、これを1㎥と呼びますけど、1㎥の空気の中に例えば30℃だったらいくらぐらい空気があるかと言ったら、15.2gぐらいの水蒸気があるんです。50%だったらね。じゃあ15℃だったらどうかと言ったら、同じ50%でも6.4gしかないんです。

そうすると、15gとか6.4gって言われても、それが何?って感じだと思いますが、ちなみに冬って(空気が)カラカラじゃないですか。大体どれぐらいの水蒸気の量かというと、7g以下と言われてます。だから7gを切った水蒸気量、絶対湿度になったら、加湿しないと唇とかがガビガビに乾いたり、お化粧ノリが悪かったり、赤ちゃんが風邪をひきやすかったりして危険なんです。

一方で夏場は空気中にたくさん(水分を)溜めれる力が強くなるので、湿気が増えていくんです。そうすると13g以上になったら、除湿しないと暑くていられないです。だから大体感覚的に言うと12g以下、僕の主観では11gを切ったら、「はぁ〜爽やか〜」って、どこかの高原の爽やかなところに行ったみたいな感じです。

ちなみにみなさんが大好きな爽やかな季節と言えば5月。5月だったら空気の絶対湿度の量は8.9gぐらいだそうです。10月だったら8.8gぐらい。だから9gを切ってるぐらいだったらすごく気持ちがいいんです。快適〜って感じですよ。

でも夏場は、冒頭に申し上げましたけど、人間の体が夏に耐えられるモードに変わってるんです。夏モードに人間がなってるから、もうちょっと湿気が多くなっても大丈夫なんです。心地良さは変わらないんです。夏場だったら11〜12gぐらいまでは。12gぐらいだと男の人だったら暑いと思う人がいるかもしれませんし、もちろん個人差があるから、俺は10g切らなアカンという人もいますが、そういう感じってことです。

エアコンがスイッチを切っているわけじゃないんですけど、働いてないんです。温度が下がってるわりに湿気が多い時というのは、だからそういう時にエアコンを休ませないようにするには、どうやったらいいのかなということになるんですけど、ここは考え方を1つ知っておいて欲しいです。

僕が思うのは、エアコンはどうやったら働くかと言ったら、シンプルなんですけど、エアコンは熱を入れたら働きます。冷房モードの時ですよ。だからエアコンの機械と言ったら、こういうような箱があって、吹き出し口があるんですけど、大体ルームエアコンの場合は頭の方にリターン開口と言ってスーッと空気を吸うところがあるんです。

空気がリターンしてくるから、そこに対して熱がそこを経由して入ってくると「熱が入ってきた」と俄然スイッチが入って動き出したら、今度はエアコンの中のラジエーターみたいなフィンがピューンと通ってるところに冷媒水を通してそこで結露させて水をパタパタパタと落としてドレン配管からジャーッと出していく。だからエアコンがしっかり働いてる時だったら、1時間あたりのちょっとしたエアコンだったら1〜2Lぐらいの水分をバンバン出してるからすごいですよね。

そういう風な感じで熱を入れることが大事。そうすると1つのコツとしては、エアコンのリターンの側に窓があったりして太陽熱が入ったりしてると働きやすいんです。これは一応そういう風にエアコンをかけたらビッチリ部屋を密封して全く光を入れないようにして日射遮蔽をちゃんとしてくれと僕らは言うから、真っ暗にしておかなアカンのかなぐらいの勢いなんですけど、除湿を働かせようと思ったら光という熱を入れるのも結構有効だということを知っといてください。

これを口で言うのは簡単ですが、実践でどうやったらいいかと言うと、いろんなことを考えなアカンのですけど、ただ知識として知っておいてください。そして2つ目が、暑がりの人って例えば8畳の部屋があったら10畳用ぐらいのエアコンをつけとこうとか、12畳ぐらいのをつけたらいいんじゃない?とかって思うじゃないですか。でも大きいエアコンをつけても案外働かないんです。だって力があるから一気に温度を下げてピタッと止まっちゃうんです。

でもこれが例えば8畳の部屋に6畳用の小さいのをつけたら、当たり前ですけど部屋が広いから頑張るんです。そうすると小さいエアコンの方がよく除湿をするってことがあるんです。昔の家みたいに隙間風だらけのお家はすみません、その理屈はなかなか無理があるんですけど、ある程度の気密が取れてるようなお家に住んでる人だったら、小さいやつの方が夏は湿気をよく取ってくれることが結構あります。

最近はエアコンの機種によったら欲しい相対湿度のパーセントを40・50・60・70と分けて3〜4段階で選べるやつもある。それはだから温度が来ても相対湿度が高かったらまだ頑張るモードみたいなのがある。そういうエアコンを面倒臭かったら選んでおくこともあります。

もっと言うと再熱除湿型のエアコンというのがあるんです。リターン開口から湿気にまみれた空気が入ってきて冷たいフィンのところで結露させて水をポタポタ落とした後に普通はそこからブワーッとファンで出してくんです。出して行く時、その前にもう1回暖めるという、せっかく冷やした空気を暖めるんかいと思うかもしれませんけど、暖めることによってさらに空気をカラッとさせるというそういう技術があるんです。

室外機は外の熱が多いからそこを室外機が一部拝借して一旦冷やして最後の仕上げでパラッとかけるような感じで熱を加えて出すという。これを再熱除湿型のエアコンと言います。これはキンキンに冷やして除湿させた空気を温度を上げて出してくれるから冷たくないんですよね。女性には再熱除湿型のエアコンがすごくいいと思います。

なので冒頭に言いましたけど、熱中症が本当に怖い時期なので、冷房はしっかりしていただきたいんですけど、一方で冷房病にならないためにいかにエアコンを働かせるか、だから例えばエアコンの側に大きな窓があったりするんだったら、普通はカーテン閉めたりとかしていらっしゃると思うけど、開けといた方が除湿が促進されるということはあります。

これは1回自分のお家で実験してください。僕がいくら理屈で言ったってわからないと思うので、やってみると僕の感覚で言うと1〜2%ぐらいは優に下がるんじゃないかなと思います。あとはエアコンを過剰に大きいのにしたら全てが解決すると思わない、そういうパラドックスがあるんですよ。ということを知っといていただいて、上手にエアコンを使っていただいて、厳しい夏ですけど体調を崩さないそういう暮らし方をしていただけたらと思います。

こんな感じで、家づくり・暮らし方のこと、なんだかんだ話をしてますので、面白かったなと思っていただいたらぜひグッドボタンをよろしくお願いします。

家づくりのことなら、なんでもお気軽にご相談ください
お電話でのお問い合わせ
受付時間 9:00〜18:00 【水曜定休】