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トップページ / 動画 / 初心者の方におすすめ / 昔の欄間が収納扉に?古い建具を蘇らせるリメイクの工夫。

昔の欄間が収納扉に?古い建具を蘇らせるリメイクの工夫。

山下:今回はいつも断熱とか気密とか、性能面についてのお話が多いんですけど、今日は建て替えのお家になるんですけど、設計の1つの醍醐味といいますか、そういうお話をしたいと思います。

芥原:建て替えならではの醍醐味ということですね。いつもと違う話が聞けそうで楽しみです。

山下:ここは解体する前に来させてもらったんだけど、50坪ぐらいの大きい昔の母屋があって、それに増築したような感じになっていて、家はすごく大きかったんだけど住みづらいというのかな。もちろん暑くて寒いというのもあるんだけど、広すぎて住みづらいというのがお客さんのご要望としてあったので、それを今回解体して建て替えたお家なんです。

来させてもらった時にびっくりしたのが、その母屋の和室がすごく綺麗だったんです。これはそのまま潰してしまうのはもったいないなということで、今回はそういう使える部材というか、そういうものを残しておいて、新しいお家に使えるような設計を一部分にしていますので、ご紹介したいと思います。

横を見てもらうと、ここは普通の押し入れなんだけど、普通だったら掃除しやすい建具とか、うちだったら白い建具が入ったりするんだけど、これはすごく綺麗でかわいいというか、すごくないですか。

芥原:なかなか見ないデザインですよね。

山下:これが前のお宅の廊下の収納に入っていた建具なんです。これを見た時に何か使いたいなと思って、今回はこの2枚だけを残しておいて、押し入れの襖として使っています。

やっぱり昔の建具になるので、高さは1m80cmぐらいなんだけど、うちは天井が2m20cmとかあるので、そんなにバランスが悪くなることはないかなと思って、今回はこういう風に取り入れています。

その横にあるのが仏間なんだけど、見てください。すごく立派な落とし掛けです。これは昔の玄関にあって、玄関の上に横向きで配置されていたものなんです。

これは見た瞬間に落とし掛けだなという感じで、使う場所はすぐ決まったんですけど、すごく味があるというか、今こういうものを持ってこようと思うと結構値段もかかるし、こういう形も一点物なので、必ず残したいなと思いました。

ここには仏壇を置いていただくんだけど、もう1つ取り入れたのがこれです。

芥原:これは何かわかります。和室の上の方によく付いてるやつですよね。

山下:これは欄間というんだけど、たくさん欄間はあったんです。その中でもこの1枚がすごく綺麗だったんです。

これもどこかで使いたいなと思ったんだけど、ここは実は開くようになっていて、座布団とか仏具の買い置きなどを入れる収納なんです。今回はそこの扉として再利用してみました。

実はこういう使い方をするのは初めてだったんだけど、普通に欄間として使おうかなとも思ったんです。でもこれが一点物しかなかったので、どこに使おうか考えた時に、扉としてできないかなと思って、建具屋さんとも相談して今回はこういう使い方にしました。

だから離れて見た時に普通の仏間とは違うイメージになるし、この板は新しいものなんだけど、色を合わせて着色したりすると一体に見えるでしょ。だからここはすごく綺麗というか、昔の名残を残す空間にあえてしてみたんです。

芥原:アクセントクロスが入っているので今風ですけど、今まで使ってあったものが配置してあって、ちゃんと和の雰囲気もあって素敵ですよね。

山下:こういうクロスも真っ白でいくのと色を入れるのとでは雰囲気が違いますしね。

あともう1個見てほしいのがこっちです。ここは寝室なんだけど、寝室との間仕切りも、昔の縁側につながるところにあった障子をそのまま使ってみています。

芥原:こういう感じなんですね。

山下:これをなぜ残したかというと、これです。

芥原:そこが開くんですね。

山下:これは雪見障子と言うんだけど、こういう雪見障子は昔、小さい頃はよく見たんだけど、最近は見ることがほとんどないんだよね。

お客さんも、この障子は貼り替えたばっかりなんですと言われていたので、これは絶対残さなあかんなと思って使ったんだけど、なんで雪見障子というか知ってる?

芥原:でも、その下が開くことにヒントがありそうですよね。

山下:そうそう。例えばこっちが畳で、こっちが縁側で外になっていた時に、こう開けて見るやんか。雪とかが降っていたら見えるでしょ。だから雪を見る障子で雪見障子なんです。

ネーミングもかっこいいというのもあるんだけど、この建具は残したいということで今回はここに採用してみました。

ちょうど向かいに窓も配置してあるので、ここは縁側じゃなくて幅が広いんだけど、雪が降っている時にこっち側から見る風景というのは、もしかしたら前のお家と同じような風景が見えるかもしれないんです。

だからこういう建て替えの醍醐味というのは、使えるものがあれば設計の中に取り入れることで、昔の思い出というか、家族の記憶を残してあげられることなんですよね。

それが注文住宅の、世界に1つと言ったら大げさかもしれないけど、こういうものを使うことで、お客様にとっては世界に1つだけの空間というか場所になるので、これが家を建てる醍醐味の1つじゃないかなと、今回は改めて感じたというか、勉強させていただいたなというお話でした。

これからも新築はもちろん、建て替えというのもどんどん増えてきますので、もし大事なものとか思い入れのあるものがあれば、設計に取り入れることで昔のことを思い出せる空間とか、そういうものができるのも素敵かなと思っています。

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