YouTubeに家づくり動画をアップしました。
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今回は「Q&A:トルネックスをマンションフルリノベでつけたい場合はどうすればいい?」
【動画の概要】
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トルネックス導入の前提として、外気の花粉等の侵入防止か室内埃の清浄かという「目的」と「既存の換気方式」の確認が必須。
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導入方法は、第1種換気への全面組替(A案)、室内循環型(B案・最も現実的)、第3種換気を残す局所対策(C案)の3つがある。
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マンション特有の制約として躯体貫通の制限や天井高・梁の干渉があるため、管理規約やリフォーム細則の確認が不可欠。
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第三種換気では給気口フィルターや内窓の併用、玄関クロークなど、外からの侵入を防ぐ複合的な対策を同時に考える必要がある。
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天井裏等への設置時は、将来高齢になっても脚立で無理なくフィルターを清掃・脱着できるメンテナンス動線を確保することが肝要。
ぜひチェックしてみてください。
【YouTube動画】
Q&A:トルネックスをマンションフルリノベでつけたい場合はどうすればいい?
https://www.m-athome.co.jp/movie/tornex_mansion_renovation
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今回のご質問は、「トルネックスという空気を清浄する機械をマンションのフルリノベで付けたい場合、どんなことを考えればいいですか」というものです。それを解説していきたいと思います。トルネックスをご存じない方もいらっしゃると思うので、簡単に説明しておきますと、トルネックスは電子式の集塵フィルターです。
昔は新幹線に喫煙車のような狭い部屋があり、タバコの煙を吸い込むフィルターにトルネックスが使われていました。大きな会社の喫煙室にも、真ん中に大きな機械が置いてあって、周りでタバコを吸っていても空気がきれいになっていくものがありました。空気中の煙の粒子を電子の力で吸着し、きれいにして出す空気清浄の仕組みです。
家庭用の空気清浄機は大抵フィルターで濾しますが、これは電子式で、N極・S極のような磁気の中で粒子を吸着させる原理でできている強力な集塵装置だと理解してください。
まず、この質問に答える前に二つ確認したいことがあります。トルネックスを付けること自体が目的ではなく、トルネックスは手段です。何を解決するために使いたいのかを紐解かないと、正確な答えはできないんじゃないかなと思います。
一つは、花粉や黄砂、PM2.5など、外気に含まれるものをマンションの中へ入れたくないのかということです。これは外からの汚れをシャットアウトする考え方です。一方で、室内にもともとあるほこりやハウスダストを軽減したいのかもしれません。重い花粉症やアレルギーがあり、空気をきれいにしておかないとまずいという方もいらっしゃいます。
また、市販の大きな空気清浄機を各部屋に置くのが嫌で、マンション全体を一台できれいにしたいからトルネックスを希望される方もいます。小さな空気清浄機なら各部屋の空気清浄はある程度できますが、家全体を対象にするのかによって答えの枝は変わります。
まとめると、外気を清浄して入れたいのか、室内へ入ったものを循環させてきれいにしたいのか、全館空調とも絡めたいのかということです。個別の空気清浄機は空調と切り離せますが、トルネックスなら空調と絡めた方がいいのかなと思います。両方でも構いませんが、その場合はいろいろ工夫が要るので、何が一番の目的かをまず押さえてください。
二つ目は、既存の換気がどのような方式かということです。フルリノベするマンションは新築ではなく、誰かが住んでいた中古物件だと思うので、現状の換気方式によって答えが変わります。
僕の知り得る限り、9割以上のマンションは各居室に自然給気口があり、浴室や洗面所、トイレなどの排気ファンで家を換気する第三種換気です。一番の特徴は、外気が入る箇所が何箇所もあることです。まれに立派なタワーマンションなどでは第一種換気が付き、給気した空気を熱交換して各所へダクトで供給し、各所から戻した汚れた空気も熱交換して排気するものがあります。その場合は、どこへトルネックスを付けるかという考え方になります。
マンションは戸建てと違って制約があり、既存の換気方式がとても重要です。フルリノベなら第一種換気への組み替えも比較的やりやすくなりますが、現行設備をそのままにして追加するのは、ほぼ難しいと思います。この二つの確認が大きな方向性を決めます。
具体的な方法は大きく三案です。A案は第一種換気へ組み替え、トルネックスで外気をきれいにしてから第一種換気へ入れ、部屋中へ循環させる方法です。ただし、天井裏にダクトを通すスペースがあるか、梁の下をくぐらせられるかを確認する必要があります。
マンションはコンクリート系の壁が多く、どこでも簡単に穴を開けるわけにはいきません。コア抜きはできますが、構造上大切な鉄筋を切ってはいけません。既存の外部スリーブを利用できるか、給気と排気の位置関係を確保できるか、防火区画の貫通部へ防火ダンパーなどの処理ができるかも確認します。
さらに、運転音が近隣や家族の気にならないか、点検・洗浄のスペースを取れるかも重要です。トルネックスは付けて終わりではなく、絶えず掃除しなければいけません。A案はやることが結構大掛かりです。
B案は、室内の循環型として設置する方法です。外気の入口ではなく、室内へ入ったものをきれいにして戻す、大きな空気清浄機を一台置くような感覚で、マンションでは一番現実的なのかなと思います。例えば廊下や水回りから吸い込み、トルネックスで濾し取って寝室やLDKへ回します。
トルネックスはかなり強力です。僕も発煙筒を使った実験を何度もしていますが、回していると10分、20分できれいに煙が消えていきます。ただし第三種換気なら、給気口にも市販のフィルターを付けてください。付いていないと、いくら室内で濾しても外からまた入ってくるからです。
C案は、既存の第三種換気を残して局所対策をする方法です。各給気口へフィルターを付け、リビングには大きな空気清浄機、子ども部屋には小さなものを置きます。トルネックスを希望していても、調べると難しい場合がありますから、一番簡単なのはこの方法です。
B案やC案では、古いマンションの窓に隙間があって、そこからほこりが入る場合もあります。窓の交換が大変なら内窓を付けて隙間風を防ぎます。玄関から花粉の付いたコートを持ち込まないようクロークを作る、外干しではなく室内物干しのスペースを整えるといった対策も併せて考えてください。
もっと重要なのは管理規約です。方法や性能を考える前に、住んでいる、または購入したマンションの管理規約とリフォーム細則を確認しなければいけません。室内は間仕切りを取ってスケルトンにできても、外側や隣との境界はコンクリートの躯体や外壁で、簡単に加工できないことが多いんです。境界壁や共用の配管・パイプスペースも一般に加工できません。専有部分以外の修理に関する細則もあり、勝手に触ってはいけないと書かれています。
手順としては、まず管理規約とリフォーム細則を読み、既存の換気方式を調べます。外部スリーブの場所と径、梁や天井高、パイプスペースの位置を確認すると、必要な換気風量とダクト経路が導き出されます。ざくっと計画を立てたら、工事の前に図面を管理組合へ出し、承認を受けてください。
承認なしで施工するとトラブルになります。何年か前、業者がホールソーで穴を開けて鉄筋を切り、マンションの建て替えが問題になったような事例がありました。それで倒れるかは議論があっても、住民は弱くなったんちゃうかと不安になります。マンションの建て替えは事実上破産のようなものですから、ここを押さえてください。
最後に、メンテナンスをよく考えておいてください。トルネックスや第一種換気を置く場所は天井裏や、水回りの一部で天井を下げたところが多いと思います。ただ押し込むだけではなく、どうやって掃除するのかを設計者へ聞いてください。30代の若いお父さんなら脚立でできても、60代になって腰や足が痛ければ、長時間上を向くのは大きな負荷です。点検口が小さすぎないか、簡単に外してフィルターを洗えるかを確認します。
プロはアクロバティックな作業にも慣れているので「掃除できます」と言いますが、素人には難しいことがあります。今できても、何十年と住んで年を取った時に掃除できるかを考え、設計者や施工者へ根掘り葉掘り入念に聞いてください。竣工時にはうれしくても、半年後に掃除できず、もう引き渡していますと言われたら困ります。
マンションの中にどんな空気の道を作れるか、規約はどうか、物理的・現場的・規約上の面を照らして実現可能か、そして本当にメンテナンスしていけるかを押さえてください。そうすれば、マンションをフルリノベしてトルネックスを付けたら大成功だったと言ってもらえると思います。
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