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トップページ / 動画 / 家づくりについてもっと知りたい方 / Q&A:高温になった部屋は、排気してからエアコンをつけるべきか?

Q&A:高温になった部屋は、排気してからエアコンをつけるべきか?

いやー、めちゃくちゃ暑いですね。この暑い時に私の動画を見ていただいている方の中から、ご質問をいただきましたので、今日はそれを肴に解説していきたいと思います。ご質問の中身は、こんな質問でした。

「今とても暑いので、高温になっている部屋は、まず排気をしてからエアコンをつけた方がいいですか。それとも暑くなる前からエアコンをつけておくべきですかね。この自動遠隔で排気ができる仕組みなどは作れるんですかね」という、割と素朴な質問をいただきました。そのことを僕なりの答えとして解説していきたいと思います。いつものように僕の板書を見ていただきながら、聞いてもらえたらと思います。

一見したらちょっと複雑な質問なんですよね。排気してエアコンをつけるとか、暑くなる前からつけておくべきかということです。でも、これってもうちょっと質問を要約するというか、整理していくと、「冷房する前に排気した方が得ですか」と多分聞かれたいんやと思うんですよね。

それから、エアコンはつけっぱなしにしておいた方が電気代が下がると、生活のお得番組みたいなのでやっている、そういうことを聞きたいのか。「自動排気は有効なんですか。それは夢の物語じゃなくて、家でできるんですか」ということ。もっと言うと、一番省エネでお得な方法は、運用ではどうなんですかねということ。そういうことを内包した4つの疑問が混ざり合った質問を聞かれたのかなと、そういう理解でお話をしていきたいと思います。

僕がこの質問を聞いて一番思ったのは、排気をするとかしないとかということより、先に考えることがあるなということです。ズバリ、日よけ問題です。最近暑いので、駐車場に車を止めてあったら、サンシェードというか、折りたたみ式の銀色のものをフロントガラスのところに入れて、車を止めてある人が多いじゃないですか。あれって効果ありますよね。

どんな効果があるかというと、あれを入れておくだけで、窓を全開しておいても中は結構温度が低く感じるんです。ダッシュボードが、あれを置いておくことによって焼けないんです。それから、ハンドルとかも日向に置いていたら熱くなっていますよね。

例えば海水浴か何かに行って、さあ帰るぞという時、何もしていなかったら乗った瞬間にむわっとします。しばらく窓を開けて熱気を出しても、お父さんが車のハンドルを持ったらまだ熱いということは結構あります。子どもたちも薄着で車のシートにもたれかけたら、シートが焼けているみたいなので、「熱いな、エアコン効かへんわ」となる。そういうのがあるじゃないですか。

家も全く同じだと思うんです。部屋の空気が熱くなっているのは排気の問題なんですけど、問題は壁や天井や床、家具も含まれるかもしれません。この表面温度問題なんです。人間は、その部屋の空気の温度だけを感じて、暑い、寒い、不快、快と思っているわけじゃないんです。空気の温度に加えて、部屋の表面温度を含めたもので体感しています。

そして2つ目に、エアコンは暑かったら、つけっぱなしの方がいいんじゃないか。つけっぱなしにしておけば、さっき言いました部屋の表面温度も維持されるから、いいんじゃないか、お得なんじゃないですか。こういうふうにおっしゃっている実験や論調もあって、僕もそういう方向で言う時もあるんですけども、今回、簡単な計算をしてみました。

10畳ぐらいの部屋で、大体5m×4m×天井高2.5mぐらいの容積を考えます。例えば、そこが37℃ぐらいの暑い状態で、これを27℃にするのは、エネルギーで換算すると意外に小さいんです。内外温度差10℃ぐらいですからね。暖房なら、例えば外気温0℃で室内を22℃にしたいと言ったら、22℃まで上げなアカンじゃないですか。冷房は10℃下げたらいいので、比較したらエネルギーは結構小さいんです。

この10畳ぐらいの空間をざくっと計算したら、表面積が85㎡ぐらいになるんですけども、温まったものを冷やすためのエネルギーは結構かかるんです。そういうことから、つけっぱなしがいいんじゃないかなということが多いんですけども、これをもうちょっと詳しく考えてみます。

例えば10時間とか12時間とか家を空けているような時に、27℃を維持し続けるとなると、12時間ですから、延べでは結構エネルギーを使うわけですよね。エアコンが動き出す時の立ち上がりが一番エネルギーを使うというものの、つけっぱなしの時も、維持するためのエネルギーが要ります。これを比べると、単純につけっぱなしの方が安いということはないんです。だから、暮らし方です。

共働きで、1日24時間のうち半分ぐらいは全く人がおらへんという時は、タイマーを使って、帰宅する2時間ぐらい前からエアコンをつけた方が、トータルで光熱費は下がる可能性もあります。これはケースバイケースですね。

今回ざくっと計算してみると、熱くなった空気や壁、天井、床、家具を冷やす全ての電気代で言うと、大体0.8〜1.2kWぐらいかかるかな、その熱からするとね。でも、窓を日射遮蔽できちんと日が入らないように工夫して、12時間エアコンを回しっぱなしにした時は、1kWぐらいしか使わないんです。1.2kW使うのと比べたら、ずっとつけっぱなしが得なことになるじゃないですか。

でも、日射遮蔽がちゃんとできていなくて日が入ると、12時間27℃をキープするのに、なんと2〜3kWぐらいのエネルギーを使う。ですから、エアコンをつけっぱなしにするのが得なのか、間欠運転にした方がいいかという議論じゃないんです。太陽光が入ってこないようにしているか、入ったままにしているかによって、この議論は根本的に変わってしまいます。つけっぱなしでどうなんですかねということを質問者の方が内包しているとしたら、まずはあなたの部屋の条件を聞かせてくださいということになるんです。

3つ目は、自動遠隔排気の仕組みを作れるかと言ったら、イエス、作れます。例えば、室内の温度センサーや外気温の温度センサーを連動させて、電動ファンを回す、電動窓を開ける。それをスマートリモコンやHEMSなどで行うことができると思います。

ただ、みんな排気したら熱を吐き出して、全然冷えると思っているけど、そんなことはないんです。排気したら必ず吸気せなアカンのです。窓を閉め切って排気したら、途中で排気せへんようになります。中の空気がどんどん薄くなっていくから、新しい空気が流入してくることで排気が続いていくわけです。

そうなった時に、外気温の高い熱気のある空気が入ってくるとか、夏の外気は大概高温多湿なので湿気も入ってきます。そういうことを考えた時に、自動遠隔排気できるか、できへんかだけで考えたら、効果なんかゼロなんじゃないかなと思うんですよね。

もしそれを計画されるんやったら、排気や吸気をどこでやるのか、外気温や外部の湿度をどうジャッジするのか、雨はどう考えるのか。それから防犯性です。自動で窓を開くなんか言うて、窓が開いて泥棒が入るとか、そういうこともあるじゃないですか。

それから、よく考えたら虫が入るかもしれへん。騒音も、いろんな音がすることで、ご近隣から、設置場所によったらすごくゴーゴー言うとか、あるかもしれませんよね。こういうことをまとめて設計することはできるんですけど、単純ではないと考えておいてくださいね、ということも頭に置いておいてもらう必要があると思うんです。

4つ目として、最後にまとめます。質問者の方には、ちょっと意地悪な返し方になりましたけども、よくよく考えて、ホンマに何の答えが欲しかったのかな。排気をするか、エアコンをつけっぱなしにするかという2択の質問があったように思うんですけど、どっちにするかということより、僕が本当にお伝えしたいのは、「家に熱をためないってどういうことなんですかね」という質問やったんじゃないかなと思います。

熱い空気は数分で入れ替えが効きます。でも、熱くなった壁や天井や床、家具は、元に戻すのに何時間もかかる場合があります。だから2時間とか回してこなかったら、冷えてこえへんってやつですね。省エネ性や快適性は、熱くなった家を冷やす技術じゃないんです。どっちかというと、家を熱くしない技術って思った方がいいんかなと思います。

質問者の方に僕が言いたいのは、まず窓の日射を上手に遮蔽していますか、遮っていますか、表面温度を上げないということをいつも意識していますか、ということです。必要なら予防運転するのは全然いいんやけども、条件が揃っていないとあんまり意味がない。自動排気も、そういう条件を踏まえた上でやられたら、それは悪くないんじゃないかなと思います。

そういうことを頭に置いていただいて、今回の質問の答えというふうに理解していただくと、結構うまくいくんじゃないかと思います。

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