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キューブ型住宅は危険が潜んでいる

今回は、
最近流行っている
キューブ型住宅で
注意した方がいい
視点に関して解説をします。

キューブ型住宅は今、
本当に売れています。

僕は非常に保守的な
古臭いタイプの建築屋、
工務店のオヤジなので、
キューブ型住宅には
少し抵抗があります。

キューブ型住宅は、
小さな窓で構成された
真っ白な家が多いです。

窓が小さいので、
家の中は真っ暗かなと
思うと、意外に
そうではありません。

家の真ん中に
中庭があるからです。

シンボルツリーが
植えられていて、
部屋中どこから見ても
庭が見えておしゃれです。

ものすごい密集地で
どこも太陽が当たらない
みたいところだったら
こういう選択になるかも
しれません。

ただこの家が
建っているところは
意外と南が空いています。

冬場の日射取得は
わずかに取れますが、
影が多く生まれて
限られた光しか入りません。

光は乱反射するので
直接入ってくるだけ
ではないため
暗くはないです。

ただ日射取得という
熱を取ることまでを
考えると、ほとんどが
壁面に取られて
窓からは全然入って
きません。

なので
キューブ型住宅は
電気や化石燃料を
使って暖を取らないと
いけないと思います。

一方で夏場は
太陽高度が高いので、
光がガンガン入ってきます。

庇がないからですね。

西日も全て入るので、
太陽を上手に利用する
というのはちょっと
厳しいという感じが
します。

あとは中に壁があるので、
壁の総延長が増えます。

外皮が増えたら増えるほど、
外の影響を受けやすいので
断熱的な弱点にも
つながると思います。

住み手として
長らく住まれるところが
快適かどうかは、
チェックが必要です。

そして何より、
僕が本当に怖いと
思ったことがあります。

たまたま
キューブ型住宅の視察に
行った時が夏でした。

ゲリラ豪雨に見舞われて、
すごい勢いで雨が
降りました。

ほんの1時間ぐらい
でしたが、中庭へ
すごい勢いで水が
流れ込んでいました。

その時は
しれていたので
それほどの被害は
ありませんでしたが。

排水をよく考えて、
オーバーフローする時も
ヘッジできるぐらいの
強力な排水をつくって
おく必要があります。

それから中庭の床面は
十分に上げておかないと、
普通のGL設定にしたら
余計に水が溜まります。

もちろん
しっかり考えられている
と思いますが。

ここで失敗がないように
してもらわないと
まずいと思います。

太陽を上手に利用する
という点では工夫が
必要です。

南面に窓を取れば
いいとなっても、
庇が全く取れません。

外観上、庇を持ったら
格好が悪いので、
取りようがないです。

そうすると
サンシェードをしないと
夏は暑くてたまらないと
思います。

そこの工夫は必要です。

そして最後に、
極めつけは屋根の
納まりです。

厳密に言うと、
三方パラペットを
回して片流れにして
裏に抜くという造りが
多いと思います。

四方をパラペットにすると
水じまいでできないことは
ありませんが、お金がかかるし
雨漏りリスクも高くなります。

屋根は太陽に炙られて
熱気を帯びますので、
きちんと屋根の換気を
しないと建物の耐久性は
著しく損なわれて
しまいます。

デザインを
優先するあまりに、
笠木で逃げたりしている
家を見ますが、
どうやって通気を
取っているのかなと
プロが見ても
わからないところが
あります。

もちろん
見えていないだけで
ちゃんと金物を使って
やっている現場も
たくさんあると思います。

そこは確認してください。

キューブ型住宅は
意外と安く建てられます。
そういう触れ込みで
やられているケースも
あります。

少し言い方は悪いですが、
家の造りの理屈が
わかっていない人が
費用をケチることは、
まぁまぁあります。

なのでぜひそこは
どういう通気をしているか
チェックをしてください。

そうすれば、
キューブ型住宅も
良い家だと私は思います。

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