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雨戸やシャッターは本当に必要か?

雨戸・シャッターってあるじゃないですか。あれって必要ですかね?という質問をよく受けるんです。そのことに対して私が思う一つの考え方の方向性について、今日は解説をしていきたいと思います。

昔のアニメのサザエさん家が典型ですけど、広縁というのがあったら障子で居室と広縁は区切られていて、縁側というものです。その縁側のところに雨戸というのが何枚か連続して立て込められて朝が来たら押し込んで全部戸袋に格納する形だったんです。ガラス障子という概念は日本の家屋でいうと最近なんです。障子に対して雨風をしのぐための戸だから雨戸ということでこういう成り立ちになったんですよね。

昔はそれだけで雨をしのげたものが雨をしのぐものは窓ガラスになって、シャッターも雨戸の変形版ですよね。これは窓ガラスを守ったり補助したり補強するものという役割で、日本の住宅家屋に浸透してきた。そういうことで整理をしておくと、でも雨戸・シャッターはやっぱりつけなくていいですという人もものすごく最近多いんですよね。

1番の理由は、お金のこと。雨戸やシャッターをつけると、それなりにお金がかかります。多くの人が、できるだけ費用を抑えたいと思うのが本音です。確かに、防犯性を高めたいと考える人も多いですが、最近では防犯ガラスという頼りになる仲間が増えてきました。これらのガラスは、簡単に叩いても割れないし、飛び散らないんですよ。だから、雨戸やシャッターがなくても安心って考え方が増えたわけです。

それから窓の進化。昔のガラス障子から、今ではアルミサッシや樹脂サッシに進化しています。風に対する強度もずいぶんアップしていて、まるでビルのようなサッシも住宅に使われているくらいです。大きなビルには雨戸がないことが普通ですよね。それなのに何も問題がないのは、それだけの強度があるからなんです。だから、窓の強度に頼って、雨戸やシャッターは不要って判断もできるわけです。

次にデザインのこと。雨戸は、和風の趣を持たせたり、洋風の雰囲気を出すのに使われることもあります。日本では片引きの文化が主流ですが、洋風の窓は開閉方法も違って、見た目も異なります。それで、雨戸やシャッターが建物の外観に影響を与えることも。デザインに合わせて必要性を考えることもあるわけです。

最終的に、雨戸やシャッターの役割をまとめると、1番は天候からの保護。暴風雨や強風、大雨から建物を守るのが役割です。そして、2番目には防犯と防火。都市部では、建物が密集しているため、火事の際には窓から火が飛び込むことがあるんです。そこで、雨戸やシャッターが役立ちます。窓ガラスが飛び散らないように、防火地域や準防火地域では、網入りガラスを使って、火事時の安全性を高めています。

二次的なものかもしれませんが、遮熱という面もあります。夏の暑い時にものすごく日が照るけど、雨戸を閉めておいたら、雨戸が第一段で受けてくれるので、窓から熱が入りにくくなります。遮光という面もあって、光をシャットアウトすることもできます。

長じて冬が多いんですけど、閉めていると寒さが和らぎます。間違いないです。例えば台風で風が吹いたら、音が怖いじゃないですか。そういうようなことで言っても、雨戸とかシャッターを閉めると、音が幾分か軽減されることもあります。この辺が雨戸・シャッターの働きです。

みなさんがこれから家づくりを考える時に、これがいるかいらないか、必要がどうかを見極めるには、どこをポイントに置くかということになると思います。1番は台風に対する備えがあなたの家は要りますかってことです。例えば街中で建て込んでいるところだと、風が吹いても街全体で守るようなところがあって、よっぽど街の端部みたいなところ以外は中は意外とそんなに風はきつくないし、そんなに物が飛ぶ危険がないのであれば、なくてもいい可能性はありますよね。

それから草原の一軒家みたいな、周りが田んぼで、すごく広々としたところにポーンと建っている家だったら、風が当たるじゃないですか。そもそも昔の集落があるところというのはよく考えられていて、風がきつくないところとか、水に浸かりにくいところに古い集落はあったものです。田んぼなんかは風も吹くし雨に浸かることもあるけど、稲を植える・畑作することにおいては別に問題ないから、最近はそこに家を建てたり、宅地がなくなってそこに家を建てていた時代もあるので、こういうことに関しては台風対策という意味ではあった方がいいんじゃないかなと個人的には思います。

より防犯・防火に対する安心感。自分の家って安全基地なので、より安心して、ここでは絶対大丈夫、ここはシェルターのようなものだと思われるのだったら、やっぱり必要じゃないでしょうか。それからもう1つ、家の中で休みの日なんかに、自分の家のリビングでプロジェクターで映画を映して、それを楽しみたい人もいるじゃないですか。日射遮蔽という部分もあるけど、遮光ですよね。遮光カーテンはあるけど限界があって、シャッターの方が真っ暗にできる要素もあるので、そういう時はあってもいいのかなと思います。

使わないと決めたらいいかは、安全面に関してはいろいろ心配は尽きないけど、割り切って防犯ガラスでいいやん、というのも、僕は今の性能の窓ならば悪くないかなと思っています。

沖縄の人と喋ってて言われたのが、「シャッターも良し悪しなんや」と。「なんでですか?」 と言ったら、シャッターというのは両側にガイドレールのようなものがあって、スチールやアルミでできているフィンを組み合わせてシャッターはできている。フィンはどっちかというと軽量化しないと上げ下げしにくいから、結構薄くてしなやかなんです。風圧を受けるとフィンがホワンホワンするんです。そうするとものすごい風が吹いて引いたりする時、シャッターを持って行こうとした時にこのフィンから外れる時があるらしいんです。

そうすると何があるかというと、シャッターは巻き上げているところにひっついているから、シャッターがフィンから外れたら風にあおられまくりで、バタバタとなって、風では窓ガラス割れなかったんだけれど、シャッターが暴れて壊れるということがあるそうなんです。

もし台風対策で、風がきついから(雨戸を)つけたいのであれば、以前の動画でも解説したんですけど、お宅のシャッターがどういうクラスでできてるか、S1〜S4のような分け方がある。ほとんどの住宅についているのはS1だけど、S1は最大瞬間風速36mに耐えられるものなので、36mは結構きつい風なんですけど、最近は40m・50mという台風もある。

全体的に言ったら30m台なんだけど、瞬間的にあなたのとこだけが40m・50m吹くようなところが、草原の一軒家や高台に立つ家、そういうところだったらS2とかS3以上で、44m〜51m以上の風にも耐えられるようなシャッターを用意されておく必要がある。中途半端なんやったら、シャッターも良し悪しになるということは、頭に置いておいてもらえたらと思います。

それから開け閉めが長期的にできるかなというのもあったりします。だんだん歳をとって億劫になったら、開け閉めをしないようになって、くもの巣が張ったり汚れたりして、いざの時に全然使えなかったみたいなこともあるので、そういう時もあるので、開け閉めに対する、いつまでも若くないわけじゃない、歳も取っていくことを思った時に、ちゃんと運用できるかなというのも、頭に置いておいてください。

そういう中で僕が最近オススメするのは、電動シャッターです。電動シャッターは昔は高かったですけど、今はメーカーが努力されて、そこそこお手軽な値段に近づいてますので、例えばリビングだったら窓は3つぐらいありますよね。3つを全部寝る前や朝に開ける時に、ボタン1つで開けることができると便利で、運用面には良いなと思われることが多いので、そんな風にして見てもらったらどうでしょうか。

結論としては、モリシタはどっち?というのはケースバイケースといういつものオチですみませんけど、そんなことを念頭に置いてもらって雨戸・シャッターの必要性を決めていただけたらと思います。

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