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築30年以上の家のリノベ(構造編)

今回は築30年以上経ったお家のリノベについて、気にした方がいいポイントを解説していきます。

今回のテーマは構造・構造補強についてです。家を丈夫に住み継いでいくためのチェックの仕方・対処方法について、解説していきます。

国が古いお家の住み手に対して、「自分の家をそろそろチェックした方がいいよ」ということで、こういうことを問診してくださいというフローを作ってくれています。

順番に見ていきます。まず1つ目に、「あなたの家は1981年5月以前に建ったのか?その後なのか?」と聞かれています。

1981年5月以降というのは、ここで大きく家の成り立ちに差があるためです。世の中の、建てるプロの意識がより厳しくなった1つの節目がここだったようです。これで全てが決まるわけではないですが、1つの見立てになるということです。

「うちはそれより以前に建った家だ」となると、次に「あなたの家は、建ってから大きい災害に遭った?」と聞かれます。例えば床上・床下浸水や、御不幸にして火災に遭ったり、車が突っ込んできたという家もあります。大きな地震・台風に遭ったなども該当します。

このようなお家は、その時は何とか耐えたとしても、影響が残っている可能性があるということです。

それから、当たり前ですけど「増築していない?」ということです。30年ぐらい前の日本は結構大らかで、建築確認申請を出さずにそーっと増築している家があるんです。

お父さん・おじいちゃんが増築したと聞いている、ということもあります。「確認申請は出していますか?」と聞くと出していなくて、なんとなく大工さん・職人さんに頼んでやったケースがあります。そういう時も要注意です。

それから「家の傷み具合はどう?」ということです。家を建ててから手を入れたことがないという人も、稀だけどいらっしゃいます。手を入れていないお家というのは、見た目以上にダメージを負っていることも考えられます。

さらに、原点に戻りまして「あなたの家の平面はどんな形?」ということです。真四角なのか、長細いのか、L型なのか。増築がある場合には、クランク状になっているお家もあります。このように、四角ではない特殊な形だと、家は不安定になりやすいです。

それから「家の中に大きな吹き抜けはありますか?」ということもあります。僕たちプロがよく言うことでは、「1階の柱と2階の柱は重なっていますか?」という質問です。僕たちは直下率と言いますが、2階の柱の下に柱がなかったら、当然家は弱いです。

それから「壁の配置のバランスはどうか」。古いお家は、壁の配置に関しては最小限に考えられて、バランスもなく、風通し優先になっているお家が散見されます。

次に「屋根はどんなものを葺いていますか?瓦ですか?それ以外ですか?」ということです。瓦の屋根で古いお家は、瓦の重量が重たいので、それだけでリスクが高いです。

そして最後に「それを支える基礎はどんな基礎ですか?」という質問です。

こんなところを答えていくだけで、あなたの家が危ないかどうか、あらかた予想できるというフローです。

僕が言ったようなことを投げかけて、ドキッとしたことが1~2つでもあった人は、専門家に見てもらうのがおすすめです。専門家に見ていただいて、どういうところに対処するかというのがこの絵です。いろいろありますが、ポイントは大きくは5つぐらいです。

まず第一に、一番大きいものが基礎です。築50年などのお家だと、基礎自体が最近のような鉄筋コンクリートにはなっていないことがほとんどです。

大きい丸い石の上に柱が据えてあったり、延石(のべいし)という細長い石の上に家の土台が敷いてあるような形があります。要は、石だけが敷いてあってその上に建物が乗っている状態です。

これは、地盤がよっぽどいいところでないと何らかの障害が起きていると思います。コンクリートで補強したり、場合によっては家をジャッキアップして補強することもあります。

次に大きいのが、基礎の上に乗っている壁のバランスです。昔の人は造築の相談に来る時に、よく「この壁抜ける?」と言っていました。「柱が効いているから抜けるかな」などと言って、壁を抜いた造改築がよくあります。先ほどのフローでも言いましたよね。

家は、一瞬一瞬は保っていても、これが連続していくと、大きな地震・風の力が掛かった時にダメになってしまいます。ですから、次には筋交いが入っているかを見ますし、なかったら足します。

この筋交いですが、昔の筋交いと今の筋交いは違うんです。

家は土台と梁があって、その梁を支えているのが柱なんですけど、梁と土台とを繋いでいないといけません。柱と柱の間の突っ張りです。その突っ張りが、梁と土台に効いていないと意味がありません。

昔の多くの家は、それに切り込んではめてあるだけなんですが、それだけでは大きい地震があった際に弱いです。ですから、金物で補強します。筋交いは、バキンと折れるよりも、家が揺れてポーンと抜けてしまう方が怖いので、補強をします。

最近よくやるのは、構造用合板・面材を貼り付けて2×4工法みたいにする方法です。壁式構造の強さも、複合的にハイブリッドでやる感じです。こういうことをチェックして補強方法を考えることが必要です。

また接合部については、柱・梁などの接合するところは、木造の場合は差し込んであったり噛ませてあるだけなことが多いです。しかし、一番弱いのは引き抜き、引っ張られていく力です。

これに対しては、例えば羽子板ボルト、柱と土台だったらT型プレート、頭の方につける柱頭金物など、そういうものをつけて引き抜きに対して抵抗できるようにします。このような接合部の補強も非常に大事です。ただ、これは一部壊さないとわからないことも多いです。

そして、典型的に古いお家に多いのは、お風呂場・台所が腐っていることです。そこの水はけが悪くてシロアリが来たり、シロアリは来ていなくても土台自体が腐っていることがあります。これに関しては、部分的にそこを抜き替えます。

築30年以上経ったお家は、まずは自分のお家が構造的に弱くなる・不安定になる要素があるかどうかをチェックしてください。それによって気になる所がわかってきたら、そこをテーマに対処していきます。

例えば、傷み具合がどうかと言ったらまずは土台を疑います。吹き抜けがある場合は、そもそも壁がバランスよく入っているかを見ます。

こういう風に、プロはフローから各ポイントに関してどこをチェックすればいいかがわかります。このようにして、ダメなところ・弱いところを補強していきます。

そして、最後に屋根です。いろいろやって、壁量・バランスを検討したけど、これ以上補強を増やせないという時は、屋根材を軽くする方法があります。

私がよく言うのは、子どもさんが学生時代まで2階にいて、いっぱい本を置いているようなケースです。もう要らないけど捨てていない物・本がいっぱいあるというお家は、2階にある重たいものを捨ててしまうことも、非常に大事です。

このように、耐震の補強の方法・対処を決めていくことが非常に大事です。

これから新築を建てる人は、今日日では耐震等級3のお家が欲しいと思われますが、既築の古いお家の方は、まずは今の基準でいう耐震等級1になることを目指してください。

ただ、変な訪問販売で、あまり技術はないのに営業だけガンガンやるような会社もまだゼロではありません。そういう人が来て、耐震等級2・3にできるというようなことを言われると、それは疑わしいです。

古いお家を耐震等級1にすることを真面目にやると、結構骨が折れるものです。それを2・3にできると簡単に言うのは、知識がないか詐欺かのどちらかだと、私は個人的に思いますので注意してください。

ぜひ参考にしてください。

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