機能性
立体的収納デザイン
「家は住むための機械である」
巨匠コルビュジェが、両親のための家を設計した時の言葉は、そのまま私たちの家づくりの指針です。
家は憩いの場であると共に家事という仕事の場でもあります。家事ができないと暮らしが維持できません。癒しや休息も家事が終わってこそ可能になります。
中でも重要なのが収納計画。家事がしやすくなるカギは適切な収納の配置にあります。
家事の担い手が最短の移動で、掃除、洗濯、炊事ができるように、物干しの場所や、サニタリーの器具の配置、クローゼットの棚の奥行きまで、収納を平面的だけでなく「立体的」に練ることを旨とします。
そのためにまず、家族一人ひとりの生活動線を分析することから始めます。
家が散らからない大きな要素は「衣類のコントロール」です。「脱ぐ・洗う・しまう・着る」について、家族全員の無理のない協力を引き出す工夫がなにより重要です。
家族固有の生活動線から導き出された適切な収納計画は、家事負担を大幅に減らし、時間と物の無駄を少なくすることを、私たちは多くの事例を通じて体感してきました。
動線から考える収納計画もまた、重要な家の性能なのです。
コルビジェの母は、100 歳になるまで適度に家事にたずさわり、自分の面倒を自分でみて充実した最晩年を過ごされました。そんな豊かな人生を可能にしたのは家の性能だと、私たちは信じています。