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暮らし彩るニッチ収納のアイデア10選

今日のテーマはニッチ収納です。このニッチ収納のアイデアに関して話をしていきたいと思います。

僕のスケッチを見てください。
ニッチの元々の定義と言いますと、厚い壁みたいなものをくり抜いて作った空間みたいなことを指します。壁をくり抜いた空間を利用した収納ですね。

壁の断面図を描きました。一般的に壁というのは、105mmつまり10cmちょっとの柱があって、それに両側から壁を打つことで構成されます。そうすると最低でも約13cmの厚みになります。どちらかからくり抜けば、最大で10〜11cmぐらいの奥行き空間が取れます。

もう1つ、こんな形もあります。
建物って真四角になっているケースが多いです。時にパイプスペースとか収納の兼ね合いで、柱型みたいなところができます。ここのポコッと凹んだような空間をうまく利用するということが空間利用の基本になります。

これと同時に、ニッチには切り取られた空間に奥行きができます。この奥は他の壁と同じような材質や色味にすることもできるし、アクセントでここだけ違う色にしたりもできます。例えばタイルや木地など違う素材を使って、平面としての壁のアクセントに使うことができるのが基本にあります。

その上でニッチにもできないことがあります。デメリットの話ですね。
まず基本的にダメなのは外壁。外壁には断熱材が入っていることが多いです。ニッチ収納は、この断熱材を取ってまでつくるものではないです。まれに外断熱というので可能なケースもあります。ですが、最近の性能要件でいうと外断熱だけで壁の中ががらんどうというのは、断熱性能的に弱点になる可能性があるので、基本的に外壁はNGです。

耐力壁もNGです。筋交いが入っていたり面材が貼ってあるところを開けると、構造的な欠損になります。なのでニッチ収納は設置ができないです。

併せて、こういった例もあります。例えば石膏ボードが両側に貼ってある壁があるとします。これだとあまり音抜けはしませんが、片側にニッチを作ったことで石膏ボードを取るとなると音抜けします。
例えば片側がトイレの壁で、もう片側がニッチの場合、トイレの音が聞こえるかもしれないです。あるいは片側が寝室とかになると、そこも音抜けします。ニッチの向こう側にあるの部屋に、ワーワー騒いでいるのが聞こえたり、音抜けが強くなるということがあります。

なのでニッチ収納を考えるにはタイミングが大切です。
まず家の間取りが決まりますよね。間取りが決まると構造の概要が決まります。耐力壁の配置があらかた決まった時に初めて「ニッチは取れるかな?」と考えることができます。

ニッチありきで行くと制約が出てきてしまいます。ですので、間取りが決まって、構造のおおまかなチェックが終わったら「ニッチもできるかな?」と考えてもらうと、面白いニッチ収納の取り方が可能になります。

ちなみにニッチ収納にはいろいろなパターンがあります。今日は僕のオススメを10個
紹介します。

まず1個目。
自分が一番、ニッチ収納で「こういう使い方は便利だ」と思うのがスリッパです。みなさん玄関に来客用スリッパを置きませんか?あれは結構場所を取るんですよね。スリッパなんて薄い物なので、ニッチの奥行きが10cmもあればOKです。バーを入れて引っ掛けたりして簡単に作れるし、そういう製品もありますのでそれを組み込むという手もあります。

2つ目が階段ニッチ。
階段の段々に合わせてニッチを配置すると、これはこれで面白いものになります。例えば階段下にニッチを作るのも手です。階段下には収納を取りたくなることも多いですよね。収納を取って、さらにニッチも取れないことはないです。
階段の周りにニッチを取るというのはアクセントになるので、非常にオススメです。

3つ目がリモコンスイッチ用のニッチです。
最近は住宅の中の制御物って多いですよね。例えば給湯器のリモコンとかエアコンがワイヤードリモコンだったら、上下で付けて2個置けるようなものにします。それから太陽光発電の制御パネルを付けるために作ったケースもあります。リモコンをテーブルとかにポンと置いておくのが嫌な人もいらっしゃいますので、そうした方はニッチを使うのをおすすめします。玄関ドアホンのモニターを付けるのもいいですよね。

最近の照明だと制御盤があって、シーン1から10まで調整できたりします。1は明るくて 2はムーディな感じで、3はカジュアルな感じとか。この制御盤もニッチを活用すると壁に収まって、部屋がスッキリします。

4つ目がリビングのキッチン周り。ここにニッチをつくってマガジンラックにする方法です。いろいろな料理が載っている雑誌とか、もし新聞を取っているのなら、新聞を置くのにもいいですね。

5つ目がマガジンラックの拡張版でブックシェルフとして使う方法です。
階段には手すりをつけていますよね。あの後ろとかに作るのもいいですね。ここに本が並んでると結構いい感じになります。2階のホールに隣接していますから、子どもたちが本を読んだりすることもできますし、いろんな物も置けます。
ブックシェルフも奥行きが10cmもあれば、結構なサイズのものが入れられます。かなりの大型本は置けないかもしれませんが、ブックシェルフにするのもオススメです。

6番目がキッチンニッチです。これはキッチンの目の前に壁がある時に作れます。対面キッチンなどで作るケースが多いです。例えば洗剤とかたわしとか置ける、くぼみのようなニッチになります。
レンジフード側の壁にニッチを切ることができたら、スパイスを並べて置く場所にするのもできます。これはすごく便利です。スパイスは引き出しに入れるより、並べて置いた方が取り出しやすくて良いというケースもありますのでね。

7番目がダイニングニッチです。
ダイニングニッチはキッチンニッチの反対側になるので、場合によってはキッチンニッチを取ると、ダイニングニッチが取れないこともあります。
もしダイニングニッチが取れるのであれば、ダイニングテーブルの延長でニッチを切ると便利です。例えばですけど、爪楊枝とか醤油とかを並べたり、ダイニングテーブルでスマホを充電したい人なら、ここを充電場所にするといいです。

あるお施主さんのアイデアで、ダイニングニッチの奥行き側にコンセントを付けたら綺麗に収まるというのを教えていただいてから、他のお施主さんにおすすめすることがよくあります。ここにコンセントがあると、スマホの充電だけでなく、ホットプレートを使う時にもすごく便利です。コードがテーブルの上でグチャグチャしないので、スッキリ見えます。

僕は晩酌するので、もしダイニングニッチがつくれたら焼酎の一升瓶とかおきたいですね。
自分がよく使うテーブルのそばに焼酎ニッチを切りたいなと思ったりします。

8番目がトイレニッチです。
トイレ収納という風に付けてもいいし、簡単な棚にしてトイレットペーパーを並べたり、洗剤を置くのもいいです。
トイレの便器の後ろって奥行きを取りやすいので、そこにニッチを切るのもいいと思います。例えば花を置いたり、芳香剤・消臭剤を置く場所にも使えます。切り方には注意が必要ですが、奥行きがあるので備蓄品も置けるようになります。

9つ目がシンボルニッチです。ちなみに「シンボルニッチ」というのは僕が勝手につくった言葉です。
今テレビって、台に置くのではなくて、壁掛けにすることが多いですよね。フラットテレビは昔に比べると薄くなってはいますが、それでも壁にかけるとそれなりの厚みがあるように見えます。
なので、可能ならニッチを切って凹ませたところにテレビをかけると圧迫感がなくなってスッキリ見えます。これはリビングの大きさが限られていて、例えばソファとテレビとの距離がなかなか確保できないときなどに使うのも有効です。たった10cmぐらいのことですが、見た目が結構変わります。
テレビでなく、絵画とかポスターを飾るのにニッチを切るのもいいですよね。こういうシンボル的に収めるような場所を確保するために、ニッチを切るという方法もあります。

10番目が洗面所ニッチです。これは僕が日頃の生活で「いいなぁ。便利やなぁ」と思っているものになります。
洗面ユニットにも収納は付いていますよね。例えば三面鏡の後ろに棚がつくられていると思います。でも僕からすると、使いたいものを取るのにいちいち鏡を開けるのが面倒くさいなと思ってしまいます。そこまで奥行きがなくてもいいから、化粧水とかワックスとかが並べられると、使いたいものがすぐに取れて便利です。
二段作って、上は自分用のスペース、下は子どもたちのスペースという使い方をしても便利だと思います。

たかがニッチかもしれませんが、上手に切ると、わざわざ家具を置かなくて済みます。家具が少なくなれば床面積も占拠されず、部屋が非常にスッキリするし、機能性が上がるという利点もあります。アクセントにもなります。
こんなことを頭に置いていただいてニッチも計画していただくと、楽しい家づくりになりますので参考にしてみてください。

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