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リビング階段はあり?なし?

今日のテーマは、リビング階段の有り無しについてです。

見学会を開催すると、結構たくさんの方から「リビング階段ってどうですか?」と聞かれます。今日はこの問題に決着をつけたいと思います。

まず、リビング階段の有り無しを考える時には、メリット・デメリットを考える必要がありますよね。一番最初に浮かぶメリットは、なんといっても家族のコミュニケーションになると思います。昔からの家は、玄関を上がるとすぐに階段があって、1階と2階が分離されるような間取りが多かったです。

一方でリビング階段を採用した間取りは、家族の誰かしらがいるリビングを通って2階に行くことになりますから、否が応でも顔を合わせますよね。例えば子どもとケンカしたときも必ず顔を合わせます。そこで「おはよう」とか言ったら、もしかすると仲直りもできるかもしれない。それから、リビング階段を希望される人は、吹き抜けも併用されるケースが多いです。そうすると1階のリビングに居ても、2階にいる子どもの気配が分かったり、「おーい。ご飯できたで」とやりとりもできる。こういったメリットがあります。僕自身もこのメリットはいいなと思います。

2つ目のメリットは、味のある空間が作りやすいこと。オープンな鉄骨階段や無垢の木を上手に組み合わせることで実現できます。3つ目は階段の下を有効活用できること。単なる収納じゃなくて、ちょっと違う形にも応用ができます。例えばモリシタでは時々、リビングに、オープンというより半分ぐらいクローズドなリビング階段をご提案することがあります。壁をつくるイメージです。壁があると、リビング階段の本来の良さが無くなると思われるかもしれません。

でもですね、最近は壁掛けの大きなフラットTVを取り付けることが多いので、この壁をテレビ用の壁に活用します。DVDやチューナーといった周辺機器を、こういうとこに仕込むんです。大きい引き出しでも付ければ、スッキリ収まりますよね。AVラックとして使うこともできます。これは結構面白い活用法じゃないかなと思っています。

今3つのメリットを挙げましたが、僕が設計士の1人として見た時に、リビング階段にする一番大きなメリットは、また別のところにあると思っています。それは1階の廊下の面積を最小化できる事だです。家づくりを始めたら、必ず予算問題が出てきます。家の面積というのは、予算を左右する大きな要素です。抑えたいと思ったら、面積をコンパクトにする、面積を有効活用できる間取りを作ることが一番のポイントになります。リビング階段にすると廊下の面積を減らせますから、空いた部分をリビング・ダイニングといった居室、もしくは収納や水回りに充てることができますよね。住み手の満足度も高くなります。

繰り返しになりますが、僕はリビング階段にした時の最大のメリットは、廊下の面積が減らせることだと思っています。他のメリットは、あとから付いてくるものという風に考えています。

一方でリビング階段のデメリットを考えたとき、よく出てくるのが「冷暖房の効きが悪そう」というものです。これに関してはですね、まず昔の家と今の家とで性能の基準が全然違うというのを頭に置いといてほしいです。

またもう1つのデメリットとして「音・ニオイが気になる」というのも、よく聞きます。リビング階段にすると1階のリビング部分が、2階のホールなどと繋がりますよね。そうすると2階ホールで子ども達が騒いでたら、その音が下に聞こえるとか、逆にリビングでワイワイ過ごしていたら、2階に音が届く。受験生の子がいたら勉強に集中しにくい、なんてことも起こります。

また、リビング・ダイニングでごはんを食べる時、色々焼いたりとかもしますから、そのニオイが階段を通じて2階に届いてしまうこともあります。

でも、これらの問題には解決策があります。その1つが、建具を設けること。ここに何らかの方法で建具を作って、開閉できる形にすればニオイが2階に行くのを防げます。閉めれば1つの部屋になりますから、冷暖房が効かないという不安もクリアできます。

「鉄骨階段みたいにオープンな階段は建具付けられないですよね?」と聞かれますが、この場合は踊り場に付けることができます。ただ間取りによっては出来ないこともあるので、相談が必要です。視線が気になるなら、ロールスクリーンで仕切るのもおすすめです。確かにデメリットはありますが、解決できないわけではないということも知っておいてほしいです。

冷暖房の効きについて、もう少し詳しく説明させてください。「リビング階段じゃないほうがいい」「吹き抜け無いほうがいい」という意見もあると思います。でも一方で、最近は全館空調を希望される方が増えてきました。全館空調の家の場合は、吹き抜けだったり、階段部分に通気層がないと、空気の通り道がなくなるので、逆に効きが悪くなります。もちろん、そうじゃなかったらダメということではありません。

吹き抜けにされない場合は、大きなダクトを配置して、冷気や暖気を届ける方法もあります。これは一昨年あたりから、師匠である松尾先生からアドバイスを頂いて実践しています。冷房の場合はファンと仕切りを通して(チャンバーボックスと呼びます)小屋裏エアコンからの冷気を1階に出します。そうすると吹き抜けがなくても、冷気を1階に供給できます。冬場も、このエアコンを暖房として使えます。このままの形で、今度は暖気をどんどん下ろす方法ですね。これなら床下エアコンを置かずに全館空調の家ができます。

なので、リビング階段にデメリットはありますが、ちゃんと解決策がありますし、今の家は高気密・高断熱で、昔の家とは全然性能が違います。気密がしっかり取れていて、一定以上の断熱がで出来ていたら、冷房が効きにくい、暖房効きにくいということは無いです。

逆にリビング階段にしたほうが、空気の通り道ができるから、冷暖房の効きは良くなります。むしろメリットかなと個人的には思っています。ただ、性能が担保できてない家は話が別です。この話は高気密・高断熱であることが前提ですので誤解のないようにお願いします。

その上でリビング階段を考えた時、最後に残るデメリットは来客問題になります。例えばお父さんが日曜日にリビングで、短パンとTシャツで寝転がってたとしますよね。その時年頃の娘さんが友達連れてきた、となったらお互い焦りますよね。娘さんに「お父さんだらしない格好して!」って怒られたりすると思います。また、お父さんは友人と家で楽しく過ごしていても、お母さんにとっては他人というか、気を遣うこともあると思います。

来客問題については、「どうしようもないかなぁ」と諦めがありましたが、ある方から「それも実は、ある程度和らげる方法がありますよ」と教えていただきました。それが、暮らしにメリハリを持つというものです。寝室とかは短パンTシャツみたいな、くだけた格好をするけども、リビング・ダイニングにいる時は、もうちょっとちゃんとした格好で過ごす。決してネクタイするとか言うわけじゃなくて、人に会っても嫌じゃない格好で過ごす、みたいなことですね。

例えば宅配のお兄ちゃんが来た時に、パジャマだったら恥ずかしいとかありますよね。人によって、この格好ならOKというものがあると思いますので、そういう感じでくつろぎのメリハリみたいなものをつける、ということです。後は家族できちんと情報共有する。「お父さん。今日3時に友達連れてくるから、ここでゴロゴロせんといてよ」という感じで情報共有しておく。お父さんも「おぉ。じゃあ気をつけるわ」という感じで伝えておくパターンです。

なので来客問題は、マネジメントで緩和することができます。でも、「そんな細かい事を家で気にするのは嫌じゃ!」となるのであれば、リビング階段はやめてください。

僕はリビング階段の議論に関して、デメリットになるのは来客問題だけだと思っています。そのうえで、「マネジメントみたいな小難しいことはイヤや!」と言う人のみが、リビング階段はしない方がいいと思います。他のデメリットに関しては、解決策がありますので、なんとかできます。

今回はリビング階段にする最大のメリットで、1階の廊下の面積最小化というものをお伝えしました。これ、家づくりの時には有り難い要素になるので、そういうことを頭に置いていただいて、リビング階段は有りか無しかを決めていただくと、納得しながら次に進んでいけるはずです。

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