1年前、嫁さんが腹痛で病院に行きました。
虫垂炎と診断され、緊急で手術をすることに。
3日間の入院で退院したのですが、
その間、長女の智美は私の実家で面倒みてもらいました。
このとき智美はまだ10ヶ月でしたが
結果的にこの機会で乳離れしました。
2日間、母ちゃんいなかったですが、
父ちゃんの寝かしつけで寝てくれて一安心でした。
3日で嫁さんも無事退院したのですが、
退院後もどうも体調がおかしく風邪かな?なんて言ってたら
実は妊娠していました。
二人目の子どもも早く欲しかったので
喜んだのはもちろんですが、
すぐ虫垂炎で手術したことが頭をよぎりました。
嫁さんも妊娠しているとは思っていないので
そんな告知も手術の前にしてません。
嫁さんは
レントゲンとったり
CTとったりしました。
妊娠中のレントゲンなどは
対処なくしては胎児に悪影響を及ぼします。
ただ、安全な期間と胎児に危険な期間があるとのことで
本やネットでさんざん調べましたが、
どれをみても一番悪影響を及ぼす可能性があるとのことでした。
年末、産婦人科へ。
診察してもらい妊娠もはっきりと判明。
その期間にレントゲンを受けたことなども先生に相談しましたが、
そのときの先生の反応は誰が見てもよくないことがわかる反応でした。
お互いの親にも報告しましたが、
正直、どちらもそんなにいい顔はしてくれませんでした。
(親ならそうですよね・・・。)
そんな中、正月休みに入ったのですが
夫婦でおなかの中の子どものことばかり考えてました。
「障害を持って産まれてくるかもしれない。」
せっかくの休みでしたが、
二人でネガティブな会話ばかりしていました。
嫁さんも泣いて自分を責めてばかりだし、
せっかく親子3人で向かえたお正月なのに
智美もどこに連れて行ってやることもなく、
ただ家にいた休みでした。
休み明け、もう一度産婦人科に行って先生と話し合いました。
どうしていいかわからず
迷ってた情けない親の二人でした。
先生に中絶したほうがいいか聞いたくらい追い込まれてました。
でも、そのとき先生は私たちにこんな言葉をくれました。
「確かにこういった状況のとき、中絶されることを選ぶ人もいます。
また産まれる前に流産してしまうケースも多いのです。
でも、この赤ちゃんは元気に生きて産まれてこようとしています。
お父さん、お母さん。
こうやって元気に産まれてこようとするお子さんのことを信じてやってもらえないですか?」
もうハンマーで頭を殴られたくらい衝撃を受けました。
その後は「はい。」とだけいって診察室をでました。
診察室を出て夫婦、目があった瞬間、同じことを思ったのがわかりました。
「そうよな。産まれてこようとしているこの子のこと
俺らが信じたらな誰が信じたるねん。」
お互い腹をくくりました。
「この先、どんな結果が出ても恨みっこなしな。
誰のせいでも俺らのせいでもない。誰も責めない。
すべては受け入れる。それでええか?」
嫁さんに聞いたら「うん。」と返事。
病院出てすぐ互いの親に電話して、産む決心したことを報告。
双方の親が産むならどんなことがあっても全力で応援するとのこと。
親ってありがたいなと思いました。
で、それから8ヵ月後の8月19日。
元気に次女「志保」は産まれてきたのです。
教育実習できてた生徒さんにとりあげてもらったのですが、
偶然サポートしてくれた付き添いの先生は
1年前、私たちにあの言葉をくれた先生でした。
そんなこともあったので
出産立会いして
志保が産まれてきた時は大泣きした父ちゃんでした。
まぁ、智美のときも大泣きしたんですけどね(苦笑)。
このお正月は親子4人で楽しく過ごしたいと思います。
「志保ちゃん、産まれてきてくれてありがとうね。」